種別 論文
主題 超音波振動によるセメント混合物の締め固め
副題
筆頭著者 内崎巌(竹中技術研究所)
連名者1  
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
11
1
先頭ページ 679
末尾ページ 682
年度 1989
要旨 まえがき
フレッシュコンクリートの締め固めには振動を利用してコンクリートの流動性を一時的に増大させる方法が広く用いられている。棒状振動械や振動ローラはその例であるが、使用される振動数は可聴音以下と低い。低い振動数は減衰が少ない点で締め固め範囲を広くするためには有利であるものの硬化コンクリートの緻密性を高めようとコンクリート中の水分を減らしていくと締め固められなくなる。なぜならば、コンクリート中の水分が少なくなるにつれて変形に対する抵抗が増大し、低い振動数では流動化しなくなるからである。そこで、可聴音以上の振動(超音波振動)を利用して含水比の低いコンクリートを締め固めて緻密性を高める方法を試みたところ、流動性を全く示さないコンクリートが超音波振動を受けると瞬時に流動化して締め固まり、高い緻密性を有するコンクリートが形成されることを見い出したので以下に述べる。
まとめ
超音波振動を利用した締め固め実験を行って、次に挙げる基本事項を明らかにした。 1)超音波締固めの対象となるセメントの含水比は比較的狭い範囲に限定されること。 2)セメントペースト中に適切な量の細砂を混ぜれば、固結化した緻密層が形成され数気圧の加振圧力を支持できること。これにより緻密層の極厚化と加振時間の短縮が可能なこと。 3)超音波締固めはモルタルの圧縮強度を著しく高めるだけでなく高い加振圧力は初期強度の発現を早める効果を奏すること。 4)超音波締固めは低い加振圧力で極めて高い圧縮圧力で締固めたのと同等な締め固め効果を発揮できること。 5)超音波締め固めの前に高い圧縮圧力で締め固めれば亀裂の発生なく平面を施工できること。 今後は、平面の連続施工が可能な加振方式(たとえばローラー型加振機)を用いて実施工と同等な条件での実験を試み、実際の工事で役に立つ工法へ発展させたいと考えている。
PDFファイル名 011-01-1114.pdf


検索結果へ戻る】 【検索画面へ戻る