種別 論文
主題 逆打打継ぎ部の水密性に関する研究
副題
筆頭著者 高幣喜文 (竹中工務店)
連名者1 鈴木計夫 (大阪大学)
連名者2 両角昌公(竹中工務店)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 705
末尾ページ 710
年度 1989
要旨 はじめに
逆打工法における打継ぎ部には耐力、耐久性、水密性等の諸性能が要求される。筆者らは柱を対象にして、主に力学的性能に関する研究を行ってきた。地下外周壁では、力学性能とともに水密性が重要である。打継ぎの水密性に関しては、村田の研究があるが、順打継ぎや鉛直打継ぎを対象にしており、逆打打継ぎの水密性に関する研究は少ない。鉄骨や鉄筋が複雑に入ってくる実部材では、逆打打継ぎ部はブリージング水の排出、レイタンス処理が不十分になり、コンクリートの充填性が悪く、隙間ができ易い。このような施工的不確定要素が入り易い部分の性能を、実験室でのモデル実験で検証することは再現性が乏しく、実物の部材で水密性能を調査することが現実的である。現在よく採用される逆打打継ぎ処理法は直接法、注入法がある。前者では、普通コンクリートを用いる場合隙間が大きくなるため、各種の添加材が開発されている。添加材の種類は無収縮系と膨張系に大別され、前者にはカルシューム・サルフォ・アルミネート(CSA)系やメチルセルロース(MC)系、後者は鉄粉系やアルミニューム(Al)系がよく用いられる。本研究では、MC系とAl系の添加材を用いた直接法とセメントペースト(以下ペーストと略称)注入法の水密性の現状を実物の柱で調査し、その改良工法について実現場で検証した結果について述べる。
まとめ
以上の実験結果から、逆打打継ぎ部の水密性に関してまとめると次のようになる。 1)直接法による処理では、ノンブリージング材や膨張材のみの添加では、打込み高さが高くなると隙間が発生し、水密性を確保することは困難である。 2)注入法による場合、ドリル孔を利用して注入する従来法では水密性を確保するのは困難であるが、新注入法は従来法より高い水密性(10-6〜10-7cm/sec程度)が期待できる。 3)水密性向上のために、打継ぎ部にシール材を用いることは効果的である。この場合、ブチルゴム系のものが最も効果的であるが、施工性を考慮すると水膨張性ゴムが使いやすい。水膨張性ゴム適用に際しては、新注入法と併用することが望ましく、先付法が効果的である。
PDFファイル名 011-01-1119.pdf


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