種別 | 論文 |
主題 | 逆打打継ぎ部の超音波伝播特性に関する研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 高幣喜文 (竹中工務店) |
連名者1 | 両角昌公 (竹中工務店) |
連名者2 | 宮内靖昌 (竹中工務店) |
連名者3 | 岩清水隆 (竹中工務店) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 11 |
号 | 1 |
先頭ページ | 717 |
末尾ページ | 720 |
年度 | 1989 |
要旨 | はじめに 逆打打継ぎ部の処理は施工上の不確定要素が入りやすく、処理状態のばらつきが多くなる。このため、打継ぎ処理状態を施工段階で把握し、補修が可能となるような品質管理技術が必要である。しかしながら、逆打に限らず、順打の場合においてもその処理状態を管理する技術は確立されていない。 本研究においては、実施工での実用的な逆打打継ぎ部の品質管理技術を確立するために、超音波伝搬速度法による非破壊検査を採用し、柱及び壁部材における適用性の検討を行った。 まとめ 逆打打継ぎ部の処理状態を簡便に検査する方法を見いだすことを目的に、超音波伝搬速度の測定による非破壊検査の適用性について検討した結果、以下のことが結論として得られた。 (1)逆打打継ぎ部においては、それを貫通する超音波伝搬速度は一体部分のコンクリートの速度より低下する。速度低下は上下コンクリートの接触状態によって変化すると考えられる。しかし、セメントペースト注入処理をすることによって、超音波伝搬速度は一体部分とほぼ同様になる。このことより、打継ぎ処理の良否の判定が可能となるものと考えられる。 (2)逆打の場合のように傾斜をつけた打継ぎ部分では、内部は流動圧で隙間が小さくなり、傾斜上部になる表面に近い部分は隙間が大きくなり易いため、内部の品質検査には適さない間接法においても適用の可能性は高くなると考えられる。 (3)打継ぎ部と一体部の超音波伝搬速度の比を健全度としてとらえることにより、両者の差を明確に表すことが可能となる。健全度により、打継ぎ状態を判断することにより、逆打打継ぎ部の品質管理がより容易に行えるものと考えられる。 なお、今回の実験においては、試験体数も少なく、逆打打継ぎ部の状態と健全度との定量的な関係を得るに至らなかった。今後、さらに測定方法、隙間間隔、打継ぎ部の水密性、力学的性能等と健全度との関係の検討を進め、補修の要否の判定が定量的に可能となるようにしたいと考えている。 |
PDFファイル名 | 011-01-1121.pdf |