| 種別 | 論文 |
| 主題 | 異形加工したFRPロッドの付着特性 |
| 副題 | |
| 筆頭著者 | 丸山武彦（日本コンクリート工業） |
| 連名者1 | 伊東幸雄（日本コンクリート工業） |
| 連名者2 | 西山啓伸（日本コンクリート工業） |
| 連名者3 | |
| 連名者4 | |
| 連名者5 | |
| キーワード | |
| 巻 | 11 |
| 号 | 1 |
| 先頭ページ | 777 |
| 末尾ページ | 782 |
| 年度 | 1989 |
| 要旨 | はじめに 高強度で軽く耐食性に優れている繊維強化プラスチックスの棒状体(FRPロッド)を、コンクリート用補強材として使用するためには、コンクリートとの付着性能が重要な問題である。FRPロッドの付着を改善するために提案されている異形加工の方法には、(1)組紐状あるいはより線状に編む方法、(2)格子状に積層する方法、(3)ロッド表面に繊維を巻きつける方法などがある。(1)はロッドの軸方向に対する凹凸部の角度が緩やかであるために付着強度が少し小さめになること、(2)は格子の交差部で付着を取るために応力集中を起こしやすいこと、(3)は軸方向繊維と巻きつけ繊維の付着が問題であることなど、それぞれ弱点を有すると思われる。したがって、FRPロッドを鉄筋あるいはPC鋼材の代替材として利用していくために、各種のロッドの付着特性に関するデータを十分に蓄積することが必要である。本研究はFRPロッドの付着性状に関する資料を得ることを目的として引き抜き試験を行い、各種の異形加工を施したFRPロッドの付着特性、巻きつける繊維の種類と巻きつけ方法を変えた場合の付着特性、およびコンクリート湿度が上昇した場合の付着特性などについて報告するものである。 結論 本実験で得られた結果をまとめると次のようである。 (1)FRPロッドの付着試験は、10cm立方供試体を用いた引抜き試験方法で行うことができる。 (2)異形FRPロッドの自由端のすべり量は、異形鉄筋と比較して大きい。 (3)異形の加工方法が適切であれば、ロッドの付着強度は100kgf/cm2以上確保することができる。 (4)より線加工方法によるFRPロッドの付着強度は、PC鋼より線と同等以上である。 (5)塗粒方法によるロッドヘの砂粒の付着は、ロッド本体の樹脂と一体化することが必要である。 (6)繊維巻きつけ方法によるFRPロッドは、ロッド本体とまきつけ繊維との界面の樹脂の剥離によって付着切れ破壊するので、これを防止する工夫が必要である。 (7)コンクリート温度が上昇すると、FRPロッドの付着強度は相当低下する(100℃の場合は 常温の場合の約1/2)ので、耐熱性が必要な場合には樹脂の材質の検討が必要である。 |
| PDFファイル名 | 011-01-1132.pdf |