種別 論文
主題 シリカフュームを用いた炭素繊維補強モルタルの特性
副題
筆頭著者 小泉徹(石川工業高等専門学校)
連名者1 枷場重正 (石川工業高等専門学校)
連名者2 高桑信一 (石川工業高等専門学校)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 795
末尾ページ 800
年度 1989
要旨 まえがき
各種繊維をセメントコンクリート中に混入し、その特性を改良しようとする試みが続けられている。炭素繊維は、ポリプロピレンやポリエチレンなどの合成繊維に対し、高い弾性係数や引張強度を持つことやアルカリに対し不活性であることより、その有効な利用が期待されている。 しかし、炭素繊維はコンクリート中においてフロックを形成しやすく、繊維の分散が重要な問題となっている。我々は細骨材の一部として粒度の細かな骨材を使用し、そのモルタル分が繊維のフロック中に入りこむことにより、繊維を分散させようとした。その結果、繊維のフロック化を防ぎ、引張強度、曲げ強度、曲げタフネスなどの改善効果のあることを既に報告した。この粒度の細かな骨材を使用した場合、モルタル分が繊維のフロック中に入りこむに必要な流動性を持たせるために使用水量が増大し、その影響が大きく懸念された。 種々の微粉末を使用して、炭素繊維を分散させようとする研究がいくつか行われているが、その一つにシリカフュームがある。シリカフュームを使用した炭素繊維補強モルタルでは一般にセメント砂比が通常のモルタルよりも小さく、0.5程度のものが多いようである。 木研究は、このシリカフュームを使用した炭素繊維補強モルタルについて、セメント砂比を通常のモルタル程度まで大きくして行われた二、三の実験結果を述べようとするものである。
まとめ
炭素繊維はコンクリート中においてフロックを形成しやすく、その補強効果を表すためには流動性のよいコンクリートとして繊維のフロック化を防ぐとともに、十分な締め固めを行いコンクリート中に有害な空隙を存在させないことが必要である。 木研究ではシリカフュームを用いた炭素繊維補強モルタルについてその特性を調べた。得られた結果をまとめると以下のとおりである。(1)シリカフュームによる炭素繊維の分散はセメント、シリカに対する細骨材量が多くなるとその効果が少なくなる。 (2)シリカフュームを用いたモルタルでは適当なシリカフューム量、細骨材量であれば、曲げ強度、曲げタフネスの増加が期待できる。 (3)シリカフュームの混入は炭素繊維補強モルタルの凍結融解抵抗性の改善に有効である。
PDFファイル名 011-01-1135.pdf


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