種別 | 論文 |
主題 | 組紐状FRPロッドによるスパイラル筋を用いたRC梁の曲げ・せん断性状 |
副題 | |
筆頭著者 | 三上浩(三井建設) |
連名者1 | 加藤正利 (三井建設) |
連名者2 | (三井建設) |
連名者3 | 田村富雄 (三井建設) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 11 |
号 | 1 |
先頭ページ | 813 |
末尾ページ | 818 |
年度 | 1989 |
要旨 | はじめに 最近、高強度、軽量で耐食性や非帯磁性に優れた各種新素材を用いたFRPロッドをRC、PC構造物の曲げ・せん断補強に用いる研究が盛んに行われている。筆者らも、組紐状AFRPロッドをPCプレテンション部材へ適用するための基礎的研究を行って来た。本研究はアラミドや炭素繊維製の組紐状FRPロッドをスパイラル状に成形したせん断補強筋をRC梁に適用した時の曲げ・せん断性状について実験的に検討したものである。FRPロッドをRC染の曲げ・せん断補強筋として用いた研究には寺内他や辻他の研究がある。これらの研究ではFRPロッドを格子状に成形して使用しており、またロッドとコンクリートとの付着機構およびロッドに用いられた繊維素材等が本研究とは異なるため、曲げ・せん断性状も異なることが予想された。 この種のFRPロッドをせん断補強筋として用いる場合には以下の4つの留意点があると思われる。1つはFRPロッドの破断強度が10000(kgf/cm2)以上の高強度である点、次に弾性係数やコンクリートとの付着追随性が従来の異形鉄筋と異なること、さらに連続繊維を用いるためにせん断補強筋の形状が特異なものとなることである。この中で、高強度鉄筋をせん断補強筋に用いた研究としては福原、黒正の研究があり、高強度鉄筋がある条件下では十分にせん断耐力を増加させることが報告されている。以上の観点から、 本研究ではせん断補強筋の材質(鉄筋、アラミド、炭素繊維)と表面状態(異形、FRPロッド表面が砂付き、砂無し)および形状(スパイラル、シングルスクーラツプ)をパラメータとした供試体を製作し、静的な荷重状態におけるRC染の曲げ・せん断性状を比較検討した。 結論 (1)せん断補強筋にFRP筋を使用した梁とD6を使用した梁で、荷重−変位関係、変位分布および曲げ補強筋のひずみ分布はほぼ同様であった。 (2)補強筋の角度の差はせん断補強筋のひずみ量に影響を与える。 (3)組紐状FRPスパイラル筋に砂を接着すると局部的に応力が集中することも考えられる。 (4)鋼材に比べて低いFRPの弾性係数はせん断ひび割れ幅の大ききや主筋のダボ効果の出現量等に影響を与えることも考えられる。 今後は、せん断補強筋量やせん断スパン比およびせん断補強筋と主筋の材質を変化させて、せん断補強筋が梁の曲げ・せん断性状に与える影響を評細に検討する必要があると考えられる。また、動的な載荷状態におけるせん断補強効果の確認実験も併せて必要であると思われる。 |
PDFファイル名 | 011-01-1138.pdf |