種別 論文
主題 FRPで補強したコンクリートはりの持続載荷後の力学的特性
副題
筆頭著者 辻幸和(群馬大学)
連名者1 斎藤等(埼玉県 松伏町役場)
連名者2 中島規道 (群馬大学)
連名者3 関島謙蔵 (清水建設)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 819
末尾ページ 824
年度 1989
要旨 まえがき
鉄筋は、コンクリート構造物の強度ならびに靱性を発現させる優れた補強材として、広く用いられている。しかしながら、鉄筋が塩化物などによって腐食すると、その補強効果は損なわれて鉄筋コンクリート構造物の寿命低下の主原因となる。このような状況に対処する一つの方法として、耐食性に優れている繊維強化プラスチックス(FRP)が開発され、実用されつつあるものの、この種の補強材を用いたはりが持続荷重を受けた場合の変形ならびにその後の力学的特性については、ほとんど研究されていない。 本研究では、炭素繊維、ガラス繊維および両繊維を併用したものを、それぞれビニルエステル樹脂中に配置して成形したFRPを補強材として用いたコンクリートはり(以下FRPはりと称する)に、まず、1年間にわたって各種環境下で持続荷重を載荷してその変形性状を検討する。そして、除荷した後に曲げ強度試験を行って、はりの補強材の引張ひずみ、曲げひびわれ幅、たわみ、およびせん断耐力をRCはりと比較検討する。
結論
FRPで補強したコンクリートはり(FRPはり)に、1年間にわたり各種環境下において持続荷重を載荷するとともに、除荷後に曲げ強度試験を行い、曲げおよびせん断性状をRCはりと比較検討した。本研究により、以下に示す知見が得られた。 1)持続載荷試験における設置環境が厳しくなると、除荷時の曲率の復元力は減少するが、FRPはりの減少量はRCはりより小さい。 2)FRPはりでは、持続載荷試験時に曲げひびわれが十分に進展した状態になったか否かが、その後の曲げ強度試験におけるはりの補強材のひずみ、曲げひびわれ幅、およびたわみに大きな影響を与える。3)屋外で持続載荷することにより、はりの残留ひびわれ幅は増加するが、その後の曲げ強度試験では低荷重において曲げひびわれ幅の増加が減少する傾向を示す。なお、屋外放置における食塩水散布の有無の相違は、曲げ強度試験ではほとんど認められなかった。 4)持続載荷により、GおよびC−FRPはりのせん断耐力が低下することはないようである。
PDFファイル名 011-01-1139.pdf


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