| 種別 | 論文 |
| 主題 | CFRCロッドで補強したコンクリートはりの曲げおよびせん断性状 |
| 副題 | |
| 筆頭著者 | 古川茂（群馬工業高等専門学校） |
| 連名者1 | 辻幸和（群馬大学 ） |
| 連名者2 | 大谷杉郎 （群馬大学 ） |
| 連名者3 | 小島昭（群馬工業高等専門学校） |
| 連名者4 | |
| 連名者5 | |
| キーワード | |
| 巻 | 11 |
| 号 | 1 |
| 先頭ページ | 849 |
| 末尾ページ | 854 |
| 年度 | 1989 |
| 要旨 | まえがき 連続炭素繊維をコンクリートの補強材として用いる場合には、連続炭素繊維に合成樹脂を含浸させ、これを格子状やロッド状に成形して用いる研究開発が行われ、すでに貴重な成果が報告されている。筆者らは、合成樹脂の代わりに、セメントペーストを連続炭素繊維に含浸させて棒状に成形したCFRCロッドとしての利用方法も提案し、主としてはりの曲げ性状への補強効果につき報告してきた。しかしながら、はりの曲げ性状については、CFRCロッドの補強効果をロッドのひずみを含め定量的に検討するまでには至っていなかった。また、はりのせん断性状などへの補強効果についてもまだ未検討であった。 本研究では、棒状に造ったCFRCロッドをコンクリート中に一次元に配置して補強した炭素繊維補強コンクリートはりを作製し、曲げモーメントの作用下におけるロッドのひずみ、曲げひびわれの発達状態、破壊曲げモーメントについて、またはりのせん断耐力等について、それぞれ実験した結果を、鉄筋コンクリートはりと対比して報告する。さらに、CFRCロッドの作製に用いるセメント(以下、含浸用セメントと称す。)の種類の影響についても検討した。 結論 連続炭素繊維にセメントペーストを含浸させて棒状に造ったCFRCロッドで補強したコンクリートはりの強度実験を行い、はりの曲げおよびせん断性状等について検討した。本研究により、次のことがいえる。 1)含浸用セメントにグラウトセメントを用いると、炭素繊維の混入率を高めることができる。また、破壊曲げモーメント、CFRCロッドのひずみ、たわみおよび曲げタフネスは、普通セメントの場合より大きくなる。 2)PAN系繊維を用いた場合の破壊曲げモーメントの実測値は、RCと同様にして求めた計算値にかなり近い値が得られる。しかし、ピッチ系繊維を用いた場合の実測値は計算値に比べて小さくなり、さらに検討が必要である。 3)CFRCロッドは、炭素繊維自体の破壊ひずみより小さい値で破壊した。 4)はりのせん断耐力は、PAN系繊維を用いた場合は、RC示方書に示されている算定式を用いて求めた計算値より大きいが、ピッチ系繊維の場合には、計算値より小さく、換算断面積を用いた計算値に近い値を示した。 5)繊維量の多いはりに、CFRCロッドをせん断補強材として配置することにより、破壊形式をせん断破壊から、CFRCロッドの切断による曲げ破壊に変えることができた。 |
| PDFファイル名 | 011-01-1145.pdf |