種別 | 論文 |
主題 | 鉄筋コンクリートはりの曲げおよびせん断疲労性状 |
副題 | |
筆頭著者 | 高野昭信(読売東京理工専門学校) |
連名者1 | 西沢紀昭(中央大学理工学郡) |
連名者2 | 堤俊明(中央大学理工学部) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 11 |
号 | 2 |
先頭ページ | 91 |
末尾ページ | 96 |
年度 | 1989 |
要旨 | まえがき 鉄筋コンクリート構造物の繰り返し載荷による疲労現象は、構造物の耐久性にとって重要な問題である。鉄筋コンクリート構造物の設計法が許容応力度法から限界状態設計法に移行し、限界状態に対する検討項目として疲労限界状態が規定されたことは周知の通りである。鉄筋コンクリートはりの曲げあるいはせん断疲労性状に関しては、過去に多くの研究が行われているが、疲労破壊強度の解明を目的としたものが多く、載荷の初期から破壊に至る疲労挙動に関する研究は比較的に少ない。本研究は、繰り返し載荷を中止することなく、ひずみや変位を連続的に測定するシステムを採用することにより、載荷の初期から疲労破壊に至るまでの疲労挙動を解明することを目的としている。本報告では、静的載荷実験において、曲げ破壊及びせん断破壊した試験体について、種々の荷重レベルで疲労実験を行った結果のうち、(1)破壊載荷回数及び破壊モードと土木学会のコンクリート示方書との比較、鉄筋及びコンクリートのひずみ、はりのたわみと繰り返し回数との関係について考察したものである。 結論 単鉄筋コンクリートはりによる曲げ及びせん断疲労実験で得られた結論は以下の通りである。(1)静的破壊実験の結果は学会式による推定値に良く一致した。(2)疲労曲げ破壊は、作用モーメントが破壊モーメントの45〜55%以下では生じないことが、実験及び学会式による推定から確認された。(3)引張鉄筋の疲労で破壊が決まる場合でも、供試体の諸元(スターラップ量及び間隔、主筋量等)及び実験条件(作用モーメント及び作用せん断力、せん断スパン比等)によって、疲労破壊モードは種々に変化することが認められた。(4)載荷の初期から疲労破壊にいたる過程において、はり中央点のたわみ及び圧縮縁コンクリートの最大ひずみに明確な限界点の存在が認められた。ここに報告した結果は、前述したようにコンクリート標準示方書が制定される以前に開始されたものであり、スターラップの計算など試験体の設計が現示方書と異なるところがあった。また、連続してひずみを測定することによる問題点、結論(4)に述べた限界点の力学的意義、スターラップの補強効果等を明かにするために、現在も実験を継続している。 |
PDFファイル名 | 011-01-2013.pdf |