種別 論文
主題 スターラップを有するRCはりの疲労強度
副題
筆頭著者 佐藤勉(鉄道総合技術研究所)
連名者1 斉藤啓一(鉄道総合技術研究所)
連名者2 寺田年夫(鉄道総合技術研究所)
連名者3 宮本征夫(鉄道総合技術研究所)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 97
末尾ページ 102
年度 1989
要旨 はじめに
スターラップを有する鉄筋コンクリートはりのせん断疲労強度に関しては、折り曲げたスターラップの疲労強度が鉄筋母材より大きく低下することから、せん断疲労の影響が支配的な短スパンの構造物などについて設計の重要な検討項目として取り扱う必要がある。スターラップの疲労強度については、文献の結果を踏まえ、土木学会コンクリート標準示方書では折り曲げた鉄筋の設計疲労強度を母材の50%に低減するとした規定が示されている。しかし、設計疲労強度を50%に低減するとした規定は、せん断スパン−有効高さ比(a/d)が2.5でスターラップの配筋が2、3組みと少ない試験、a/dが2および4の非対称T型はりでスターラップの配置間隔をせん断スパン内で意図的に変化させた試験(最終的な疲労破壊はa/dが2の方ですべて生じていた)、にもとずいている。本研究はこれらを参考とし、a/dを4付近とした場合、スターラップの配置間隔を通常の設計のように等間隔とした場合、その配置間隔を疎とした場合と密とした場合等に着目し、スターラップに生じるひずみと疲労強度の関係およびせん断スパン内に多数本のスターラップが配置されている場合の部材としての疲労強度について検討することを目的とする。なお、本研究は、運輪省委託研究「鉄道技術基準整備のための調査研究」の一部として、昨年の研究の継続として行ったものである。
まとめ
以上の検討結果より、明らかとなった主な点を列記する。(1)スターラップが疲労破壊する位置は、有効高さが30cm程度のはりの実験では、その80%以上が曲げ加工された付近に集中しており、疲労強度も鉄筋母材に対して低下することから、疲労の影響を受けるスターラップに対して設計でこれを配慮する必要がある。(2)1本目のスターラップ疲労破壊時の繰り返し回数と実測の応力振幅から、スターラップの疲労強度を評価すると、試験データの回帰式と鉄筋母材の設計疲労強度の50%低減式はほぼ等しい。(3)部材のせん断疲労強度は、5.に示した応力度計算式を用いた場合、試験値の信頼度95%の算定式と鉄筋母材の設計労強度の50%低減式はほぼ等しくなった。(4)部材のせん断疲労強度の評価において、試験値の変動が大きく、スターラップの応力度の算定方法や配筋方法の違いによる影響をさらに検討する必要がある。
PDFファイル名 011-01-2014.pdf


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