種別 論文
主題 パーシャルPCはりの長期間経過後の部材特性
副題
筆頭著者 井上晋(京都大学工学部)
連名者1 宮川豊章(京都大学工学部)
連名者2 藤井学(京都大学工学部)
連名者3 小林和夫(大阪工業大学工学部)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 127
末尾ページ 132
年度 1989
要旨 はじめに
パーシャルプレストレストコンクリート(以下PPCと略記)構造は、広義ではフルプレストレストコンクリート(PC)と鉄筋コンクリート(RC)の中間領域をすべてカバーする構造を意味するが、ここでは使用状態の全設計荷重作用下で曲げひびわれの発生を許容する従来の3種PCに相当する狭義のものを対象とする。PPC構造とすることにより、PC、RCの有する欠点を補うことができるとともに、緊張鋼材(PC鋼材)と非緊張鋼材(鉄筋)の断面積比(プレストレスレベル)を変化させることにより自由度の高い断面設計が可能となる。しかし、PPCでは鉄筋がコンクリートの乾燥収縮ひずみおよびプレストレスによるクリープひずみを拘束するため、鉄筋には経時的に圧縮応力が移行する。これは、コンクリート断面に対してはPC鋼材によるプレストレス力とは逆方向の作用力となり、コンクリートの有効プレストレスを減少させることになる。したがって、PPCの設計に際しては、長期間経過後のコンクリートの乾燥収縮・クリープに起因する有効プレストレスの減少ならびにそれに伴う諸耐荷性状の変化を明確にしておく必要がある。本研究は、4年間種々のレベルの持続荷重載荷試験を実施し、除荷した後、さらに屋内または屋外に約3年間放置したPPCはりのコンクリートの残存プレストレスを実験・理論の両者より推定するとともに、緊張率λおよびせん断スパン有効高さ比a/d等を主要因とした静的載荷試験を実施し、その基本的耐荷性状を短期材令で載荷したものと比較検討したものである。
結論
本研究では、約4年間の持続荷重載荷試験を実施した後、除荷した状態で焼く3年間屋内または屋外に放置したPPCはりの残存プレストレスと基本的な耐荷性状を検討した。得られた主な結論を以下に示す。1)長期間経過したPPCはりでは、コンクリートの乾燥収縮・クリープに伴いプレストレス力が鉄筋に移行するため、コンクリート断面下縁部に作用する有効な残存プレストレスが著しく減少する。その減少量は鉄筋量が増大するほど大きくなる。また、このような残存プレストレスは本研究で採用した手法によりかなり精度良く推定できる。2)コンクリートの残存プレストレスの減少に伴い、長期間経過したPPCはりのひびわれ幅制御能力は短期材令で載荷したものと較べて低下する。また、荷重−最大ひびわれ幅関係は持続載荷荷重レベルによって影響を受け、持続載荷荷重レベルを死荷重としたはりの設計荷重以降の同一荷重に対する最大ひびわれ幅は、新しいひびわれの発生に伴う鉄筋への急激な引張応力の移行(応力ジャンプ)のため、持続載荷荷重レベルを設計荷重としたものよりもむしろ大きくなる。3)持続荷重レベルを設計荷重としたはりは既にひびわれを有しているため、短期材令で載荷したはりおよび持続荷重レベルを死荷重としたはりに較べて初期剛性は低下する。しかし、降伏荷重、最大耐力およびじん性率に関しては長期間放置および持続載荷荷重レベルによる影響はほとんど認められない。
PDFファイル名 011-01-2019.pdf


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