種別 論文
主題 地震入力波形と構造物応答
副題
筆頭著者 日向文英(大成建設)
連名者1 平尾哲也(東京都立大学大学院)
連名者2 早川淳一(佐藤工業)
連名者3 山崎淳(東京都立大学工学部)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 205
末尾ページ 210
年度 1989
要旨 土木構造物の耐震設計の現状と問題点
土木学会『コンクリート標準示方書』の耐震に関する検討においては、標準水平震度に地盤、構造物の固有周期などの修正係数を考慮して設計水平震度を求める。この設計水平震度に対する構造物の安全度は、1)最大耐力と2)最大応答変位で検討する。構造物の被害を「軽微な損傷」とするためには、地震時の最大応答変位を2δyに抑えることを堆奨している。一般に動的地震応答解析を行う場合は、構造物と入力地震波との関係が問題である。現時点では、応答変位に及ぼす入力地震波形の特徴の影響、入力地震波の周期特性と構造物の固有周期との関係の影響を設計に反映させる方法は不十分であると思われる。
結論
入力地震波と構造物の応答変位との関係は、入力地震波形の特徴、入力地震波の周期特性によって応答変位が大きく増加する傾向がみられた。2節で掲げた目的に対してまとめてみると、以下のようになる。1)入力地震波形自体の特徴による違いは、最大変形で比較するとEl-Centro地震波に対する応答が1.71δyであるのに対し、Mexico地震が2.75δyの応答変位で影響が大きい。2)入力地震波の最大加速度の影響は、El-Centro地震波の基本入力地震波に対する最大変形の1.73倍で、Mexico地震のそれの1.19倍よりも大きく、El-Centro地震波の方が最大加速度を1.5倍にした効果が応答変位に及ぼす影響が大きかった。3)入力地震波の周期特性が応答変位に対する影響は、両地震波ともに基本入力地震波の最大変形で比較すると、それほど違いはない。しかし、応答波形に対する影響はEl-Centro地震波の最大変形が2.22δyに対し、Mexico地震波は8.49δyで、卓越周期を持つMexico地震波の方が大きい。以上の実験結果から、入力地震波の特徴が構造物の応答変位に及ぼす影響を何等かの修正係数を用いて現すのはまだ困難である。今後実験条件を増やし、実験パラメータの整備をしていくことにより入力地震波と構造物の応答変位との関係を対応づけていこうと考えている。
PDFファイル名 011-01-2033.pdf


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