種別 | 論文 |
主題 | RCはりのせん断抵抗機構に及ぼす繰り返し載荷の影響 |
副題 | |
筆頭著者 | 越路卓也(東京ガス) |
連名者1 | 岡村甫(東京大学工学部) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 11 |
号 | 2 |
先頭ページ | 339 |
末尾ページ | 334 |
年度 | 1989 |
要旨 | はじめに 正負交番載荷を受ける鉄筋コンクリート壁の力学的挙動を数値計算によって求めるために、我々の研究室は非線形有限要素解析プログラム『WCOMR』を開発した。このプログラムは精度の良い材料モデルに基づいているために精度が高いばかりでなく汎用性に優れたものとなっている。一方、ハッサンらによって、繰り返し曲げせん断載荷を受ける銑筋コンクリートはりの詳細かつ精度の良い実験結果が得られている。本研究は『WCOMR』を図−1に示すような、ハッサンらの実験に適用することよって、はりのせん断抵抗機構、特に、繰り返し載荷を受ける場合におけるせん断抵抗機構を考察したものである。『WCOMR』では、ひびわれ発生後の材料特性を表現する材料モデルとして、圧縮剛性モデル、引張剛性モデル、およびせん断伝達剛性モデルの3モデルを採用している。圧縮剛性モデルは、圧縮を受けるコンクリートの応力−ひずみ関係を表現するモデルである。引張剛性モデルは、鉄筋コンクリートでは、ひびわれの発生後も鉄筋からの付着を通してコンクリートに応力が伝達されることを表現するものである。せん断伝達剛性モデルは、ひびわれ面で応力が伝達されることを表現するものである。本研究は、繰り返し載荷を受ける鉄筋コンクリートはりの力学的挙動をこの材料特性の変化によって説明しようとするものである。 結論 1)単調載荷を受けるはりにおいても『WCOMR』による解析の結果は、せん断補強筋の負担する引張力、変形に関して、よく実験と適合している。2)繰り返し載荷を受けることにより、RCはりのせん断抵抗機構は変化する。その原因は引張剛性の低下とせん断伝達剛性の低下が起こることによるものであると考えられる。その結果として、せん断補強筋の負担応力が増加する。3)せん断補強筋比によって、主圧縮応力角度、せん断補強筋による負担引張力の合計は変化する。特に、せん断補強筋比の小さい場合には、繰り返し載荷によってコンクリートの負担引張力の減少が顕著に起こり、せん断補強筋の負担力が増大する。 |
PDFファイル名 | 011-01-2056.pdf |