種別 論文
主題 高軸力を受ける細長い鉄筋コンクリート柱の曲げせん断実験
副題
筆頭著者 谷資信(早稲田大学理工学部)
連名者1 村本道哉 (佐藤工業中央技術研究所)
連名者2 曽田五月也(佐藤工業中央技術研究所)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 489
末尾ページ 494
年度 1989
要旨 はじめに
一般的な鉄筋コンクリート純ラーメン構造物を設計する場合、構造物が高層化するにつれて、下層階の柱ではせん断力が大きくなるばかりでなく、鉛直荷重による軸力の外に水平荷重による付加軸力も増大するため、柱の断面寸法を大きくすることが必要となり、柱の幅に対する長さの比(以後長さ幅比)が3〜4程度の短柱となる。このように断面寸法の大きな柱では、意匠計画に大きな制約を与えるほか、鉄筋コンクリート短柱では脆性的なせん断破壊を起こしやすいという欠点を有するため、柱の断面を小さくし、柱の長さ幅比を大きくすることのできる構造法の適用が望まれる。耐震壁に水平力の大半を負担させる構法や、制振効果が特に高い構法を適用した場合には、柱の長さ幅比が10程度になる可能性さえある。現行の鉄筋コンクリート構造設計規準(以後RC規準)において、柱の長さ幅比が15以下の場合は、軸力の作用による付加的な曲げモーメントを考慮する必要はなく、配筋の詳細に関しても通常用いる柱の設計法の延長として設計できるとされている。しかし、このような細長い柱(slender column、以後細柱)に関して、実際の曲げ挙動、せん断挙動に関する研究は十分に行われていないのが現状である。本報告では、高軸力下の曲げせん断実験により、RC細柱の挙動を詳細に観察し、その変形性能を向上させる方法について検討した結果を記す。
結論
(1)RC紬柱においては荷重変形関係に対するP−△効果による影響が大きい。(2)RC規準に記載してある各種強度算定式を用いて、ひび割れ荷重、降伏荷重及び曲げ降伏強度は適用が可能であるが、降伏時の剛性低下率は適用できない。(3)RC細柱のせん断補強筋をマクロモデル、広沢式のせん断耐力式に基づいて決定した場合には、最大耐力以後に十分な靱性が得られない場合がある。(4)UBC及びNZSによる必要鉄筋量の計算式は、RC細柱の柱頭柱脚のヒンジ拘束に必要なせん断補強筋の算定に有効である。
PDFファイル名 011-01-2082.pdf


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