種別 論文
主題 マクロモデルによる連層耐震壁の最大強度の解析
副題
筆頭著者 望月洵(工学院大学工学部)
連名者1 小野里憲一(工学院大学大学院)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 567
末尾ページ 572
年度 1989
要旨 はじめに
せん断破壊または曲げ・せん断破壊または曲げ破壊する連層耐震壁のせん断または曲げの最大強度を評価するのに、マクロモデルによる解析的研究が積極的に試みられている。このマクロモデルによる方法は、耐震壁の力学的置換と解析が簡単である点に、ミクロモデルによる有限要素法にない特長をもっている。いままでに提案きれているマクロモデルとして、称原・加藤モデル、白石・狩野モデル、南・村上モデル、および塩原モデルがある。称原・加藤モデルでは、耐震壁の抵抗機構がトラス機構とアーチ機構とから構成されるとし、最大強度を2つの機構の強度の和として求めている。このとき側柱はせん断抵抗をもたないとし、また圧縮ストラットはコンクリートの1軸圧縮強度で降伏するとしている。白石・狩野モデルも、ほぼこれと同じ考えに立っているが、側柱の圧縮側下端のせん断抵抗を考慮している。南・村上モデルは2つの機構に加えて弦機構を導入している。塩原モデルはMartiのトラスモデルを耐震壁に拡張したもので、2つの機構への分離はしていない。また、側柱のせん断抵抗は省略され、圧縮ストラットはO。7Fcの強度で降伏するとしている。いずれのモデルも極限解析の下界定理にもとづいて解析されており、その解析値は実験値をよい精度で捉えていると報告している。しかし、次のような諸点は検討する必要があると考えられる。1)トラス機構では圧縮ストラットの一部を有効としているのに、アーチ機構では圧縮ストラットのすべてを有効とする。2)トラス機構とアーチ機構における圧縮ストラットの傾斜角が相違する。3)圧縮ストラットの仮定される圧縮強度が、モデルによって0.7Fcまたは1.0Fcと異なる。4)自石・狩野モデルを除く他のモデルでは、側柱のせん断抵抗を省略しているか、間接的な壁置換の形でしか考慮していない。5)白石・狩野モデルと南・村上モデルでは、作用力を上梁に作用する水平力に限定している。本研究は、上記の諸点を考慮して壁板のスリップ破壊で最大強度に達しだ連層耐震壁の実験から、多様な破壊モードに相応できるマクロモデルを提案し、そして極限解析の下界定理にもとづく最大強度の解析法によってJCI選定試験体および筆者らの試験体を解析し、そのマクロモデルの妥当性を検討することを目的としている。
結び
結びとして次のようにまとめることができる。本研究で提案した連層耐屋壁の最大強度時を表すマクロモデルは、いろいろな破壊モードによく適合している。
PDFファイル名 011-01-2095.pdf


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