種別 | 論文 |
主題 | 鉄筋コンクリート耐震壁の開口による終局強度低減率 |
副題 | |
筆頭著者 | 壁谷澤寿海(横浜国立大学工学部) |
連名者1 | 木村匠(清水建設株式会社) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 11 |
号 | 2 |
先頭ページ | 585 |
末尾ページ | 590 |
年度 | 1989 |
要旨 | 序論 鉄筋コンクリート(RC)造建物の耐震設計は、許容応力度設計から部材および構造物の靱性に依存する終局強度型の設計手法へ移行しているのが世界的な趨勢である。近年、このような終局強度型設計法を念頭に置いて、RC部材の終局強度および靱性の評価を目的とした研究が多く行なわれており、理論的な評価方法も提案されている。しかし、開口を有する耐震壁に関しては、無開口耐震壁の強度に弾性論に基づいた開口低減率を乗じる方法がとられており、終局強度等の理論的な検討は十分ではない。本研究は、開口耐震壁の終局強度型設計法の開発を目的とした研究の一環として、RC造開口耐震壁の実験を行ない、終局強度算定法および靱性評価法を検討したものである。実験では、開口横の袖壁の高さと水平長さの比が終局強度および靱性に与える影響を明らかにすることを目的として、開口の高さをパラメータとした。また、終局強度の算定では、マクロモデルによる無開口耐震壁の終局強度算定法を開口横の袖壁に適用する方法を試み、本実験および既往の実験結果との適合性を検討した。 結論 開口耐震壁の終局強度は、開口横の袖壁にマクロモデルによる終局強度算定式を適用し、袖壁の終局強度の和として算定することが可能である。ただし、開口上下を剛域として扱うのは設計として危険側であり、実験結果との対応からも算定用袖壁高さの評価には検討の余地がある。また、他の試験体、特に開口の位置が異なる場合等に関しては、さらに検討が必要である。無開口耐震壁あるいは開口耐震壁における加力方法の違いによる強度差は、大変形レべルではコンクリート強度有効係数を低減させることによってのみ評価し得る。既往の靱性評価のための設計式による有効係数の低減式による評価は大略実験の強度差に適合する。 |
PDFファイル名 | 011-01-2098.pdf |