種別 報告
主題 我が国水砕スラグ及びこれを加工した高炉スラグ微粉末の品質
副題
筆頭著者 沼田晋一 (新日本製鐵建材)
連名者1 千賀平造 (神戸製鋼所)
連名者2 近藤佳宏 (日本鋼管)
連名者3 長尾之彦(新日鐵化学)
連名者4  
連名者5  
キーワード
11
1
先頭ページ 343
末尾ページ 348
年度 1989
要旨 まえがき
溶融高炉スラグを急冷した水砕スラグは、その大部分がガラス質であり潜在水硬性を有している。この水砕スラグを粉砕した高炉スラグ微粉末(以下スラグ微粉末と記す)は、ポルトランドセメントと混合しコンクリートの結合材として広く使用されている。我が国の水砕スラグの品質調査結果としては、建設省土木研究所、(財)土木研究センター、 鐵鋼スラグ協会の共同研究があり、水砕スラグは製鉄所が変わっても化学成分の差異が小さく安定していること、アルカリ骨材反応抑制に有効であること等が報告されている。しかし、水砕スラグの品質がモルタル、コンクリートの強度性状等におよぼす影響を幅広く調査した例は見受けられない。本調査は、昭和62年夏期に生産された全国15製鉄所の水砕スラグの品質を調べ、これらを粉砕したスラグ微粉末を用いたモルタルおよびコンクリートの性状、特にフレッシュコンクリートの性状および強度性状について比較検討したものである。
まとめ
(1)15製鉄所の水砕スラグの化学成分は、全て土木学会規準「コンクリート用高炉スラグ微粉末規格(案)」およびJIS R 5211「高炉セメント」の規格を満足しており、製鉄所が異なっても我が国の水砕スラグの化学成分は一定範囲あることが明らかになった。 (2)15製鉄所の水砕スラグのガラス化率は、炉前水砕スラグだけについてみると平均値X=99.3%で、全て98.3%以上と高いガラス化率を有していることがわかった。 (3)今回の試験はバッチ式で粉砕したものであるが、水砕スラグの種類よる粉砕時間の差異は、粉末度4500cm2/g程度まではあまり認められなかったのに対して、粉末度5500cm2/gでは種類による差が大きくなった。 (4)モルタル圧縮強さ、活性度指数、水和活性度のいずれの試験方法においても、スラグ微粉末の粉末度が増大するほど強度発現性は増加した。スラグ置換率40、50%では、スラグ微粉末の粉末度が増大するほど材令7日、28日強度は増加したが、材令91日では粉末度による差は認められなかった。一方、スラグ置換率70%では材令91日においてもスラグ微粉末の粉末度が大きくなるほど強度は増加した。 (5)スラグ微粉末の粉末度および置換率が大きくなるほど、スラグ微粉末コンクリートの単位水量および細骨材率は小さくしてよいこと、最適単位粗骨材容積(b/b0)も大きくできることが確認された。 (6)コンクリ−トの配合条件がスランプー定、単位水量一定にかかわらず、スラグ置換率が大きくなるほどブリージング率は減少する傾向にあった。
PDFファイル名 011-02-1057.pdf


検索結果へ戻る】 【検索画面へ戻る