種別 報告
主題 温度ひびわれ制御技術に関する実験的研究
副題
筆頭著者 山下祐爾 (大林組)
連名者1 鈴木光雄 (運輸省)
連名者2 梶原康之 (運輸省)
連名者3 佐藤良一 (宇都宮大学)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 463
末尾ページ 468
年度 1989
要旨 まえがき
コンクリートの水和熱を主因とするひびわれの制御手法は種々実施されているものの、経済負担が大きく、より経済的な施工方法が求められている。温度ひびわれ制御対策として、(1)温度ひびわれ指数を基準とし、発熱の抑制、クーリング等により発生する温度応力を小さくしようとする方法や(2)ひびわれを計画的に発生させ、配筋によってひびわれ幅を抑制したり、誘発目的を配置して防水工を施すなどの方法が行なわれている。 このうち(2)の鉄筋を主体とするひびわれ制御は、経済性に優れており比較的採用しやすい方法であるが、その設計手法は明確となっていない点もある。特にひびわれ発生後、鉄筋には大きな引張応力が発生し、長期的にも残留することが知られている。このことはひびわれ誘発目地等の計画において検証すべき課題として残されている。そこで、本報告は、東京国際空港沖合展開事業におけるアクセス道路の誘発目地によるひびわれ制御が計画された壁状構造物において、温度ひびわれの発生状況、コンクリート温度、応力および鉄筋応力などの測定を行ない、(1)ひびわれ誘発目地における鉄筋応力などの挙動の把握、(2)JCIの温度ひびわれ間隔、幅及び鉄筋応力算定方法の適用性について検証を行なった結果を述べるものである。
まとめ
(1)温度ひびわれは、すべて5m間隔の誘発目的部分に集中的に発生し、計画のどおり、温度ひびわれを制御することができた。(2)ひびわれ断面において鉄筋に生じる引張応力は、最大で約2800kgf/cm2と大きいことが確認され、その応力は、約1ヶ月間の計測において減少する傾向はなかった。(3)JCIの温度ひびわれ間隔、幅および鉄筋応力の算定方法を実構造物に適用したが、その算定結果は実測値と良好に一致した。 今後、温度降下、乾燥収縮、クリープなどの影響もあり、長期的な計測を行ない、鉄筋応力などの挙動の把握や構造物の健全性ついて確認したい。 また、断面構造形状の異なる場合や時間に依存するコンクリートの諸物性などの影響、外力が同時に作用する場合についても、JCIの温度ひびわれ間隔、幅および鉄筋応力の算定方法について、検証していきたい。
PDFファイル名 011-02-1077.pdf


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