種別 報告
主題 横浜港ベイブリッジフーチング工事におけるコンクリートの早期品質判定の適用
副題
筆頭著者 池田尚治 (横浜国立大学)
連名者1 和田克哉 (首都高速道路公団)
連名者2 万木正弘 (鹿島建設)
連名者3 平野敏則 (鹿島建設)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 751
末尾ページ 754
年度 1989
要旨 はじめに
コンクリート工事における品質管理に対する従来の考え方は、最終品質である強度を特性値に選んで品質管理を実施していこうとするものであった。そのためには、極めて早い時期に硬化後の強度を推定する必要があるが、コンクリートの性質として強度を把握するまでにかなりの時間を要することから、強度試験の結果を製造や施工の過程にフィードバックすることは実質的には難しいことであった。このような点を改善するため、種々の早期品質判定法が提案されてきたが、上記のような観点で使用するには、試験に要する時間、試験精度等に問題があった。 最近ではコンクリートの作り出される過程において使用材料の品質や製造設備の状態などいわゆる上流側の管理を重要視し、結果として得られる品質を製造過程の中で作り込んでいこうとする考え方に変わりつつある。しかしその場合でも最終的には強度の確認を行う必要があり、それも確認の結果に対して何等かの処置のとれる程度の早い時期に確認試験を行うことが望ましい。 このように早期品質試験に対する考え方は、品質管理そのものの見方も含めて以前とは多少異なって来つつあるが、いずれにせよコンクリートの最終的品質を早期に把握することは、品質管理の実効を挙げる上で極めて重要な課題である。首都高速道路公団においても、昭和54年より急速硬化モルタル法によるコンクリートの早期品質判定法について研究を進め、室内実験、現場での適用をとおして、実用的な試験要領、強度推定式、品質管理全体の体系の中での位置付け等についての提案を行ってきた。 それらの結果をふまえ、急速硬化モルタル法によるコンクリート強度の早期判定法を標記工事に適用した。特に本構造物はマッシブなコンクリートであり、低発熱形セメントを用い、長期間にわたって施工したものであり、そのような工事への急速硬化モルタル法の適用性、問題点等について検討した結果を報告するものである。
まとめ
横浜港ベイブリッジ基礎フーチング中詰めコンクリート工事では、急速硬化モルタル法による早期品質判定試験を実施することにより、良好な状態のもとでコンクリートの施工を行うことができた。しかし、モルタル強度によるコンクリート強度の推定式の導入に関しては、これらの強度が季節による温度変化の影響を受ける場合、全期間をとおして一つの推定式を用いることは推定精度上好ましいことではなく、温度がある一定温度の範囲内に入るような期間毎に推定式を変える必要のあることが示された。今後はそのような推定式を実験室で事前に求める方法や、材料が特殊なものを用いた場合などについて研究を進め、より一層合理的な早期品質判定法を確立していく必要があるものと思われる。
PDFファイル名 011-02-1127.pdf


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