種別 | 報告 |
主題 | 繊維補強吹付けモルタルによるRC梁の補強効果に関する実験的研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 内田美生(住友セメント) |
連名者1 | 峰松敏和(住友セメント) |
連名者2 | 鳥取誠一 (鉄道総合技術研究所) |
連名者3 | 牛島栄(鉄道総合技術研究所) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 11 |
号 | 1 |
先頭ページ | 867 |
末尾ページ | 872 |
年度 | 1989 |
要旨 | はじめに コンクリート構造物の補修・補強工法の1つとして、鋼繊維またはガラス繊維等の短繊維で補強した超速硬セメントモルタルを吹付け工法で施工する工法(以下、超速硬SF吹付け工法または超速硬GF吹付け工法と称す)が、提案・実用化されている。本工法においては、現在までに、吹付け材料の諸物性や、吹付け施工後の構造物における補強効果の定性的な確認はなされているものの、補強効果の定量化に関する検討は不十分である。本報は、この繊維補強モルタル吹付け工法における補強効果を定量的に把握することを目的として実施したRCモデル供試体を用いた静的載荷試験及び動的試験結果について述べるものである。 まとめ (1)繊維補強モルタルの吹付け施工時においては、エポキシ樹脂注入等を用いて、ひびわれ部における変形の集中を緩和することは、繊維混入による補強効果を発揮させるうえで有効である。(2)エポキシ樹脂注入等の処置を施した後、繊維補強吹付けモルタルを施工した部材においては、ひびわれ発生前の部材剛性の回復が期待できる。 (3)繊維補強吹付けモルタルを施工して、所定の補強効果を得るためには、吹付けモルタルの引張性状のみならず、旧コンクリートと吹付けモルタルとの付着性状に留意し、両者間のせん断伝達能に基づく補修設計を実施する必要がある。 (4)エポキシ樹脂注入等の所定の措置を施した後、繊維補強吹付けモルタル施工した部材の疲労破壊振動数は、未補修と比較して著しく向上し、特に低荷重レベルにおける延命効果に優れる。更に、施工後の終局耐力を算出することにより、疲労破壊振動数を推定できる。 (5)繊維補強吹付けモルタル施工後の部材の終局耐力は、繊維補強吹付けモルタルの応力−ひずみ関係を把握することにより、算出することができるが、今後、繊維補強吹付けモルタルの補強効果を定量化し、更に合理的な補修設計を実施するためには、諸係数の精度向上を図る必要がある。 |
PDFファイル名 | 011-02-1148.pdf |