種別 論文
主題 高強度コンクリートの強度および断熱温度上昇に及ぼす各種材料の影響
副題
筆頭著者 谷口裕史(間組技術研究所)
連名者1 宮野一也(間組技術研究所)
連名者2 福留和人(間組技術研究所)
連名者3 喜多達夫(間組技術研究所)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 31
末尾ページ 36
年度 1990
要旨 まえがき
近年、高強度コンクリートに関する研究が活発に実施されるようになり、現場打ちで圧縮強度が1000kgf/cm2程度の高強度コンクリートを製造することも可能となっている。実際の工事においても、超高層RC構造物に使用されるコンクリートの設計基準強度が高強度化する傾向にあり、今後、高強度コンクリートを適用する機会が増大するものと予想される。しかし、現在の高強度コンクリートは、圧縮強度を増大させるために単位セメント量がかなり増加しており、セメントの水和熱によるひびわれ発生の問題などが懸念されるが、これに関する資料は少ない。また、混和材料の組合せにより高強度コンクリートの強度を増大できるという報告があり、高強度コンクリートに最適な材料および配合を選定するための基礎的資料を得ることは重要であると考えられる。以上のような観点から、本研究では、セメント、骨材、混和材料の種類および置換率が高強度コンクリートの圧縮強度、割裂引張強度、静弾性係数および断熱温度上昇量に及ぼす影響について実験的に検討した。
まとめ
本実験に使用した材料により大部分の配合で材令28日で圧縮強度が900kgf/cm2以上、材令91日で1000kgf/cm2以上の高強度コンクリートを得ることができた。この高強度コンクリートに及ぼす各種材料の影響をまとめると以下のとおりである。(1)セメントは、いずれのセメントも高強度コンクリートに使用できるが、普通セメント、中庸熱セメントおよびフライアッシュセメントの順で強度は大きい。また、単位結合材量の多い高強度コンクリートにおいては、セメントの種類が最終断熱温度上昇量に及ぼす影響は小さい。(2)シリカフュームで置換したものは、材令28日までは置換しないものと同程度の圧縮強度が得られ、さらに、材令28日以降の圧縮強度の伸びが増大する。また、10%呈度の置換により最終断熱温度上昇量を10℃程度低下させることができる。(3)高炉スラグ微粉末は、40%程度までの置換率であれば、圧縮強度に及ぼす影響は小さい。また、高炉スラグ微粉末で置換した場合には、ブレーン値の大きいものを使用した方が強度および静弾性係数が増大する傾向にあるが、材令91日ではその傾向はほとんど見られなくなる。一方、最終断熱温度上昇量を低下させるには60%程度以上の高置換率のものでなければ効果は少ない。(4)本実験に使用した骨材では、圧縮強度において差は認められなかったが、割裂引張強度および静弾性係数については差が認められた。
PDFファイル名 012-01-1003.pdf


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