種別 論文
主題 水中不分離性コンクリートの基本性状について
副題
筆頭著者 大倉真人(飛島建設研究開発部)
連名者1 小林茂敏(建設省土木研究所)
連名者2 森濱和正(建設省土木研究所)
連名者3 高橋弘人(建設省土木研究所)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 43
末尾ページ 48
年度 1990
要旨 はじめに
近年、関西新空港や本州四国連絡橋工事に、水中不分離性コンクリートを使用した施工方法が採用され、注目を集めている。しかし、我国に水中不分離性コンクリートに関する技術が導入されてから10年程度と日が浅く、基本的な性状について明らかとされていない点が残されている。現在、水中不分離性混和剤として使用されているものは、セルロース系とアクリル系に大別することができる。しかし、両者について、同一の試験条件で比較を行い、水中不分離性混和剤種別の相違がコンクリートの性状に与える影響を検討した例はほとんどない。そこで我々は、セルロース系とアクリル系の水中不分離性混和剤を添加したコンクリートについて、各種フレッシュコンクリート試験ならびに強度試験を実施し比較検討を行った。本報は、得られた試験結果をまとめ、若干の考察を加えたものである。
まとめ
今回の実験結果をまとめると以下のようである。1)水中不分離性混和剤を添加すると、コンクリートの粘性が増しスランプは低下する。その傾向はアクリル系混和剤を使用した場合に顕著である。2)アクリル系混和剤を使用したものは、セルロース系混和剤を使用したものと比較して、不分離性が小さく、打設箇所周辺の水の汚濁が大きい。3)セルロース系混和剤を添加したコンクリートの凝結は、普通コンクリートと比較して大幅に遅延する。4)水中不分離性混和剤を添加したコンクリートの気中強度は、普通コンクリートと比較して若干低下する傾向にある。5)スラグ粉末、フライアッシュを添加した水中不分離性コンクリートの強度発現は、初期材令においては緩慢であるが、材令91日程度で混和材料無添加のコンクリートと同等の強度を得ることができる。6)水中不分離性コンクリートの静弾性係数は、普通コンクリートと比較して小さい。また、使用混和剤の種別や供試体作成方法の影響を受ける。7)割裂強度は、圧縮強度の1/10〜1/13程度である。また、曲げ強度は割裂強度と比例関係にあり、普通コンクリートと同様な関係が認められる。
PDFファイル名 012-01-1005.pdf


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