種別 | 論文 |
主題 | 膨張材を混入したシリカフュームコンクリートの特性について |
副題 | |
筆頭著者 | 加藤弘義(徳山曹達) |
連名者1 | 高木宣章(立命館大学理工学部) |
連名者2 | 宮川豊章(京都大学工学部) |
連名者3 | 藤井学(京都大学工学部) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 12 |
号 | 1 |
先頭ページ | 111 |
末尾ページ | 116 |
年度 | 1990 |
要旨 | はじめに 近年、塩害、アルカリ骨材反応などによるコンクリート構造物の早期劣化が大きな問題となっており、耐久性の向上が重要な課題となっている。従来より、ひびわれ劣化対策の1つとしてケミカルプレストレスの導入を目的とした膨張コンクリートが用いられているが、その用い方によっては強度の低下、内部組織の劣化など改善すべき点も多い。超微粉末ポゾラン材料であるシリカフュームは、コンクリートの内部組織の改善効果が高く、コンクリートの綴密化という点から耐久性の向上に役立つと考えられている。本研究は、シリカフュームと膨張材を併用したコンクリートの特性を検討し、実構造物への適用のための基礎的資料を得ることを目的としている。 結論 本研究では、従来用いられてきたケミカルプレストレスの導入を目的とした膨張コンクリートにシリカフュームを混入した時の性質について検討した。また、実構造物への適用の基礎的資料を得るために鉄筋コンクリートはりの曲げ載荷試験を行い、その力学的挙動の検討を行った。以下に、本研究の範囲内で得られた主な結果を要約する。(1)シリカフュームの混入の有無に関わらず、膨張材量30kg/m3程度ではケミカルプレストレスの導入効果はみられず、ケミカルプレストレスの導入には60kg/m3程度の膨張材が必要である。その際、シリカフュームを20%混入することによりケミカルプレストレスの導入効果は著しく向上する。(2)シリカフュームの混入により、膨張材の混入による圧縮強度の低下を防止し、さらには増加させることができる。また、シリカフュームと膨張材を併用することにより弾性係数が増加する傾向にある。(3)膨張コンクリートを鉄筋コンクリートはりに適用することにより、曲げひびわれ発生抑制効果が向上する。さらにシリカフュームを混入することにより、この効果はより一層向上する。(4)シリカフュームを混入した膨張コンクリートを鉄筋コンクリートはりに適用することにより最大耐力が増大する。 |
PDFファイル名 | 012-01-1017.pdf |