種別 | 論文 |
主題 | シリカフュームを使用した高強度コンクリートの物性 |
副題 | |
筆頭著者 | 橘大介(清水建設技術研究所) |
連名者1 | 山崎庸行(清水建設技術研究所) |
連名者2 | 今井実(清水建設技術研究所) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 12 |
号 | 1 |
先頭ページ | 117 |
末尾ページ | 122 |
年度 | 1990 |
要旨 | まえがき 海外では、超高層鉄筋コンクリート建築物等の建設に圧縮強度1000kgf/cm2程度以上の高強度コンクリートを適用する場合、シリカフュームを混和材料として使用するのが一般的になっている。シリカフュームの使用は、今までセメント単味のコンクリートでは困難であった圧縮強度1000kgf/cm2程度以上の場所打ちコンクリートの製造を可能にした。著者らは、富調合低水結合材比のコンクリートにシリカフュームを混入することで混和剤使用量が低減でき、施工性の向上も期待できることを示唆した。また、シリカフュームの使用により、コンクリートが密実になることから、耐久性が高くなるとの報告も多い。しかしながら、圧縮強度や耐久性といった物性は使用材料・調合・施工等の良否にかなり左右され、所要の品質を確保するために充分な配慮が必要と考えられる。本研究は、耐久性確保ということを念頭におき、シリカフュームの使用が高強度コンクリートのフレッシュおよび硬化後の物性に及ぼす影響を明らかにするとともに、耐久性の中の耐凍害性に主眼をおいて実験的に検討したものである。 まとめ シリカフュームを使用した高強度コンクリートの物性に関して、本実験で得られた結果をまとめると、以下のとおりである。(1)富調合低水結合材比のコンクリートにシリカフュームを使用すると、練り混ぜ性能が向上し、効率よく均一に練り混ぜができる。(2)プラスチック収縮ひびわれは、発生しやすい傾向があるが、打込み直後に適切な養生を行うことによって防止することができる。(3)AE剤により、空気量が1%増加するのに伴って、圧縮強度は約3〜4%低下する。一方、径の大きいエントラプトエアを巻込むと、圧縮強度の低下割合はエントレインドエアに比較して大きくなり、約6〜7%低下する。(4)初期養生温度が1℃高くなると、圧縮強度が7〜8kgf/cm2程度低下する。したがって、特に夏期施工するコンクリートでは、打込み温度や養生温度に関して、充分留意する必要がある。(5)耐凍害性に関しては、non-AEコンクリートでも問題がないとも考えられるが、初期養生温度、養生方法、部材が暴露される環境等によっては、2〜3%程度以上のAEコンクリートにする必要があると考えられる。 |
PDFファイル名 | 012-01-1018.pdf |