種別 論文
主題 長期加熱を受けた大型コンクリート部材の強度性状に関する研究
副題
筆頭著者 桜本文敏(鹿島建設技術研究所)
連名者1 山崎敞敏(鹿島建設技術研究所)
連名者2 丸田誠(鹿島建設技術研究所)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 203
末尾ページ 208
年度 1990
要旨 はじめに
高温を受けるコンクリートの強度低下性状については、いわゆるテストピースレベル(10φ×20cm程度)では数多くの実験データがあるが、原子力発電所のようなマッシブなコンクリート部材での実験結果は非常に少ない。原子力発電所の厚壁は片側から加熱されるが、その反対側は自然冷却されるため、温度勾配を生じる。また、高温側には鋼製のライナーがあるため水分蒸発は許されない。本実験はその様な部位を対象として実施するもので、厚さ1.5mのコンクリート試験体に所定の温度履歴を与えた後、コア供試体を抜取り、壁厚方向の強度分布性状を把握するものである。なお、筆者らは実験結果の一部を既に文献において報告しているが、本報はそれらに新たな実験データを加え、総合的な考察を行ったものである。
まとめ
厚さ1.5mの大型コンクリート部材を片側から加熱し、その時の圧縮強度及び弾性係数の低下性状を把握する実験を行った。その結果、以下の事が明らかとなった。1)70℃・100℃・175℃のいずれの加熱においても、コンクリートが履歴した温度が50〜60℃を超えると強度低下が始まる。また、100℃を超えるとさらに大きな低下を生じる。2)円柱供試体の結果と比較すると、100℃までは水分蒸発を許さないシール条件での結果が大型試験体とよく対応するが、100℃を超えると逆にアンシール条件の方が対応が良くなる。3)大型試験体の平均的な強度及び弾性係数は、70℃及び100℃加熱では加熱期間24ヵ月までに大きな低下は認められない。しかし、175℃加熱の場合は12ヵ月加熱で80%程度まで低下する。4)大型試験体の最弱部は、概ね最も高温を受けた部分であり、その低下は残存率で表すと、圧縮強度が50〜70%、弾性係数が50〜80%とかなり大きな値となる。
PDFファイル名 012-01-1033.pdf


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