種別 論文
主題 1000kgf/cm2級コンクリートに対する引抜試験法の適用
副題
筆頭著者 小松勇二郎(京都大学工学部)
連名者1 森田司郎(京都大学工学部)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
12
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先頭ページ 325
末尾ページ 330
年度 1990
要旨 はじめに
1000kgf/cm2を越える高強度コンクリートも実用化の視野に入ろうとしているが、このような高強度コンクリートの圧縮強度を、従来のようにコントロールシリンダーの強度で評価することの意味に疑問を生じる。単位セメント量500kgf/cm2以上の高セメント量によって、部材寸法が増すほど水和熱の蓄積が増大し、早期材令に高温度の履歴を受ける。一般的な傾向として、初期の高温履歴は若材令強度の上昇と、長期材令強度の低下を招く。したがって高強度コンクリートほど、構造体コンクリート強度の保証が重要な課題となりそうである。本報告はいわゆるNEWRCプロジェクトで用いられるコンクリートについて、断熱養生に近い養生をうける場合等の強度発現を、標準養生や現場水中養生シリンダー強度の場合と比較検討したものである。さらに、著者等が開発してきた構造体コンクリート強度試験法としての引抜き試験法をこの高強度コンクリートに適用して、その有効性を確認することを目的としている。
結論
(1)シリカフューム入り混和材を用いた圧縮強度1200kgf/cm2級の高強度コンクリートでは、保温養生下での水和熱蓄積のために、1週材令で標準養生4週シリンダー圧縮強度を発現し、その後の材含で殆ど一定強度を示した。(2)高性能AE減水剤を用いた800kgf/cm2級の高強度コンクリートでは、保温養生下での1週強度は標準養生4週シリンダー強度の80〜85%程度に達し、その後の材令で殆ど一定の強度を示した。(3)引抜き試験法は、800〜1200kgf/cm2級の高強度コンクリートに対しても有効に適用できる。同一条件での引抜き強度のばらつきは普通強度レベルの場合より著しく小さくなった。(4)800〜1200kgf/cm2の高強度コンクリートの圧縮強度は引抜強度にほぼ比例するが、その換算係数は400kgf/cm2以下の場合とやや異なる結果となった。
PDFファイル名 012-01-1055.pdf


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