種別 論文
主題 EPMAによるセメント硬化体中の微量元素の定量分析方法
副題
筆頭著者 白木亮司(東京大学生産技術研究所)
連名者1 河合研至(東京大学大学院)
連名者2 小林一輔(東京大学生産技術研究所)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
12
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先頭ページ 365
末尾ページ 370
年度 1990
要旨 はじめに
EPMAは、高真空系の中で細く絞った電子線を試料表面に照射し、二次的に発生するX線の波長・強度を測定することにより微小部分の定性・定量あるいは状態分析を行う装置である。定量分析においては、試料と標準物質とのX線強度の比較から分析元素の濃度を決定するが、この時の試料と標準物質の間のX線発生効率の差を補正するZAF法やBence&Albee法などの方法が確立され、金属・岩石鉱物・セラミックスなど、電子ビームに対して安定な試料を扱う分野においては広く利用されている。著者らはこれまでに、EPMAによる高速面分析を通じて、海洋環境下に置かれたコンクリート内部への塩分の浸透状況やコンクリート内部に存在するアルカリなどの腐食物質が炭酸化などにより内部で移動・濃縮を起こし、これがコンクリートの劣化と深くかかわっている事実などを明らかにしてきた。しかしながら、セメント硬化体部分は電子ビームに対して安定ではなく、また、対象とする元素がコンクリート中における微量元素であることから、これまで定量的な把握はなされていなかった。そこで著者らは、EPMAによる面分析と画像解析装置を組み合わせることによりセメント硬化体中の微量元素(Na、K、Cl)の定量する方法の開発を進めてきた。本文はこの方法の詳細を述べるものである。
おわりに
本研究において、EPMAによるセメント硬化体中の微量元素を定量する方法を開発した。これは標準物質にも目的元素の濃度を試料に近くしたセメント硬化体を用い、画像処理を組み合わせるものである。この方法を用いることにより、コンクリート中の腐食物質の移動現象の把握に威力を発揮するものと考えられる。
PDFファイル名 012-01-1062.pdf


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