種別 | 論文 |
主題 | 高温加熱されるコンクリートの熱伝導率 |
副題 | |
筆頭著者 | 長尾覚博(大林組技術研究所) |
連名者1 | 中根淳(大林組技術研究所) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 12 |
号 | 1 |
先頭ページ | 395 |
末尾ページ | 400 |
年度 | 1990 |
要旨 | はじめに 高温を受けるコンクリート部材の諸物性を評価する際には、まず部材内部温度の予測が必要であり、そのためにはコンクリートの高温下における熱定性を把握しなければならない。一方、高温下におけるコンクリートの熱特性のうち熱伝導率に関する既往の報告は少なく、特に200℃を超える温度域では限られたデータしかない。さらに、既存のデータは、普通ポルトランドセメントおよび砂岩系の骨材を用いたものが多く、各種コンクリートについての広範なデータが整備されているとは言い難い。これは、高温下における熱伝導率の測定が技術的に容易でないことにもよると考えられる。本報はこのような背景に基づき、フライアッシュセメントを用いた各種骨材コンクリートの熱伝導率を常温から600℃までの温度範囲について測定し、加熱温度、含水率、および骨材の種類が熱伝導率に及ぼす影響について検討したものである。 まとめ 今回の測定結果によりきわめて資料の少ない高温を受けるコンクリートの熱伝導率について有益な惰報を得ることができた。主な結果をまとめると以下のとおりとなる。(1)加熱に伴うコンクリート中の水分移動が熱伝導率に大きな影響を与える。(2)含水状態のコンクリートの熱伝導率は200℃程度までは比較的顕著な減少傾向を示し、400〜500℃以降はほぼ横這となる。(3)600℃における熱伝導率は常温値の40〜60%程度となる。(4)熱伝導率は骨材の岩質により大きな影響を受け硬質砂岩を用いたものが大きく、玄武岩、高炉スラグ、耐火レンガを用いたものは小さい。(5)強度、弾性係数と熱伝導率との間に明瞭な関係は見当たらない。 |
PDFファイル名 | 012-01-1067.pdf |