種別 論文
主題 空気量、気泡分布、細孔分布が高強度コンクリートの耐凍結融解性に及ぼす影響
副題
筆頭著者 三浦律彦(大林組技術研究所)
連名者1 芳賀孝成(大林組技術研究所)
連名者2 中根淳(大林組技術研究所)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
12
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先頭ページ 679
末尾ページ 684
年度 1990
要旨 まえがき
コンクリートの耐凍結融解性は、一般に空気量や気泡分布の影響を大きく受けることが知られているが、これら以外にもコンクリート強度(水セメント比)の影響もあることが報告されている。耐凍結融解性を考慮してコンクリート中に空気を連行させることにより、圧縮強度は空気を連行しないものに比べて少し低くなるが、低下の程度は高強度になるほど大きい。近年、RC構造物の大型化、高層化に伴い、コンクリートの高強度化、超高強度化が進められているが、この場合に設計空気量をどのくらいにすれば十分耐久性のある高強度コンクリートが達成できるかに関しては、まだ十分に議論がつくされていない。そこで、本研究では圧縮強度と、空気量を変化させた10種類の配合のコンクリートについて長期間(900サイクル以上)凍結融解試験を行なうとともに、気泡分布や細孔分布の測定を行ない、それらがコンクリートの耐凍結融解性に及ぼす影響について考察を加えた。
まとめ
本研究により明らかになったことをまとめると以下の通りである。1)高性能減水剤を併用した圧縮強度が800kgf/cm2程度の高強度コンクリートは、練上り時の空気量が1%以下と少なくても十分な耐凍結融解性を示すが、これは全細孔量が極めて少ないことから凍結膨張圧を発生させる余剰水が少ないことや、気泡が大変細かく分散させられていること、マトリクス強度が高くなっていることなどの理由による。2)数十ミクロン以下の超微細な気泡の量を精確に計測できないため、従来の方法で求められる気泡間隔係数は高強度コンクリートの気泡の分布状態を正しく判定できていない可能性がある。3)空気量の増加や材令に伴い、数千オングストローム以上のL細孔量が増加する傾向があり、このL細孔量の増分(気泡に類似したもの)が耐凍結融解性を改善するのに役立っている可能性がある。4)耐凍結融解性の高い高強度コンクリートを作るには、気泡の分布状態を細かくすることが重要であり、細孔分布についても全細孔量やL細孔量が適正な値になるようにする必要がある。
PDFファイル名 012-01-1116.pdf


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