種別 論文
主題 高炉スラグ微粉末を混入した水中不分離性コンクリートの凍結融解抵抗性
副題
筆頭著者 福留和人(間組技術研究所)
連名者1 喜多達夫(間組技術研究所)
連名者2 宮野一也(間組技術研究所)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
12
1
先頭ページ 685
末尾ページ 690
年度 1990
要旨 まえがき
高炉スラグ微粉末は、硫酸塩に対する抵抗性の改善あるいはアルカリ骨材反応の抑制効果を有し、従来から高炉セメントとして広く利用されている。また、近年の粉砕技術の向上に伴い、比表面積で10000cm2/g程度のものも生産可能となり、初期強度の改善また高強度コンクリートへの適用等、その利用に関する研究も行なわれている。それらの研究の中で、比表面積の大きい高炉スラク微粉末は、凍結融解抵抗性の改善効果を有することが明らかとなっている。一方、水溶性のポリマーを主成分とした混和剤を添加した水中不分離性コンクリートは、品質の高い水中コンクリートの施工が可能であることから、関西国際空港や明石海峡大橋等の大型海洋構造物へも適用され、近年その施工実績は増大している。しかしながら、セルロース系の混和剤を用いた水中不分離性コンクリートは、一般に凍結融解抵抗性に劣ると言われ、寒冷地への適用性に問題がある。著者らは、ポルトランドセメント、高炉スラグ微粉末および高炉スラグ細骨材を混和したドライモルタルを用いることによってセルロース系の混和剤を用いた水中不分離性コンクリートの凍結融解抵抗性を改善できることを報告した。本研究では、高炉スラグ微粉末の最適粉末度および置換率を検討するために凍結融解試験を実施した。また、気泡組織および細孔径分布の測定を行って、高炉スラグ微粉末による凍結融解抵抗性の改善メカニズムについて検討した。
まとめ
本研究の結果をまとめると以下のようになる。1)高炉スラグを添加することによって水中不分離性コンクリートの圧縮強度は改善される。2)比表面積の大きい高炉スラグ微粉末を添加することによって凍結融解抵抗性は、著しく改善される。これは、高炉スラグ微粉末が細孔組織を緻密化させるためであると考えられる。3)水中不分離性コンクリートの凍結融解抵抗性の低下原因の一つは、気泡の粗大化にあるが、細孔中に存在すると思われるセルロースの影響も大きいと考えられる。
PDFファイル名 012-01-1117.pdf


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