種別 論文
主題 寒冷地海岸部コンクリート橋の耐久性調査
副題
筆頭著者 庄谷征美(八戸工業大学工学部)
連名者1 月永洋一(八戸工業大学工学部)
連名者2 杉田修一(八戸工業大学工学部)
連名者3 板谷馨(ショーボンド建設青森営業所)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 709
末尾ページ 714
年度 1990
要旨 はじめに
近年、コンクリート構造物の早期劣化の事例が多く報告されており、塩害やアルカリ骨材反応あるいは凍害等が多くその原因として指摘されている。青森県の場合は、三方が海に囲まれており、寒冷地でもあることから、塩害および凍害を受けやすく、また反応性骨材の存在も懸念されることから、コンクリート構造物にとっては、極めて苛酷な環境下にあるといえる。筆者らは、青森県内のコンクリート構造物を対象に、劣化の実態と原因および表層部の品質評価に着目した試験の有用性について検討を進めている。本報告は、県内の劣化が比較的進行している橋梁について、特に表層部の品質評価に着目した各種試験も実施し、劣化程度や原因について総合的に検討した調査結果を述べるものである。
まとめ
青森県内海岸沿いの比較的劣化が進行している供用後約10〜50年のPC橋2橋およびRC橋1橋に着目し、表層部の各種試験も含め、その劣化性状、原因などを検討した。その結果、全橋梁の各部位で塩分浸透は可溶性塩分量で1kg/m3をはるかに超えるなど予想以上に大きく、部位によっては著しい鉄筋の腐食が認められた。供用年数50年のRC橋では、中性化深さが被り厚さ以上に進行していたことも認められた。全橋梁とも、凍害による劣化は比較的軽度であると判断されたが、骨材品質の分析やコア膨張量の測定から、アルカリ骨材反応と特定できる劣化部位もPC橋橋脚やRC橋親柱で認められるなど、諸々の原因による劣化を受けていることが判明した。さらに、凍害やアルカリ骨材反応による劣化にも塩分浸透の程度が深く係わっている可能性が指摘された。劣化作用を受けたコンクリート表層部の品質変化は、接着引張強度、簡易透気速度、更に中性化などを総合的に判断すれば、判定可能であるとの知見が得られた。これについては、更に検討を重ねてゆく所存である。
PDFファイル名 012-01-1121.pdf


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