種別 論文
主題 モンモリロナイト含有骨材を使用したコンクリートの物理的性質
副題
筆頭著者 脇坂安彦(建設省土木研究所)
連名者1 宇治公隆(大成建設)
連名者2 林順三(熊谷組)
連名者3 佐々木肇(間組)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 733
末尾ページ 738
年度 1990
要旨 はじめに
近年、良質骨材の枯渇に伴い、品質の劣る骨材も使用せざるを得なくなってきている。変質鉱物の1つであるモンモリロナイト(粘土鉱物の一種)を多く含んだ岩石を骨材として使用したコンクリートでは、偽凝結現象やひびわれなどが生じる例が知られている。もし、これらのような現象が生じるとすれば、コンクリート打設時の施工性を低下させるとともに、耐久性や強度を低下させることも考えられ、コンクリート構造物にとって問題である。迫田は、モンモリロナイト含有量が10%以上の場合、長さ変化、強度等に影響するとしている。そこで本研究では、原石の鉱物化学的試験を実施し、さらにはモルタルおよびコンクリートの硬化前後の諸性質を検討することにより、モンモリロナイト含有骨材がモルタルやコンクリートに引き起こす現象の把握を目的とした。
まとめ
モンモリロナイト含有骨材を使ったモルタルおよびコンクリートの各種試験を行った結果、次のことが明らかとなった。1)モンモリロナイト含有骨材を使用したモルタル・コンクリートと標準骨材を使用したモルタル・コンクリートで顕著な違いがみられたのはフレッシュな状態での性質である。モンモリロナイト含有骨材を使用した場合の始発・終結は標準骨材に比べ早く、フロー値も小さいなど、モンモリロナイト合有骨材を使用したモルタル・コンクリートは初期に硬くなる性質を有している。これにより、コンクリートのワーカービリチーが低下するものと考えられる。2)上記のような違いが生じた原因としては、モンモリロナイトとセメントとの化学反応にともなう水和反応特性の変化が考えられる。このことは、モルタルの水和発熱過程の測定における第3ピークの存在から示唆される。3)一方、硬化後のモルタルおよびコンクリートの性質にはフレッシュ時ほど顕著な差はみられなかった。圧縮強度は標準コンクリートに比べ67〜82%と低く、また乾燥収縮は大きくなるものの、凍結融解に対しては特に問題はなかった。
PDFファイル名 012-01-1125.pdf


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