種別 論文
主題 コアの膨張特性と構造物の劣化予測
副題
筆頭著者 高田潤(鉄道総合技術研究所)
連名者1 立松英信(鉄道総合技術研究所)
連名者2 立屋敷久志(三菱鉱業セメント中央研究所)
連名者3 今泉裕隆(三菱鉱業セメント中央研究所)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 811
末尾ページ 814
年度 1990
要旨 はじめに
アルカリ骨材反応(以下AARと略す)によってひびわれが現れたり、ひびわれが拡大しつつあるコンクリート構造物については、耐久性を回復させるために、劣化の進行予測を行って適切な処置を講ずることが必要である。また、ひびわれが発生する前かあるいは軽度なうちに、劣化の可能性と進行予測を行い、AARの可能性をチェックすれば、早い時点で処置を行い耐久性の低下を未然に防止することができる。これらの予測に有効な方法としては採取したコアの膨張量による方法があるが、膨張量は構造物自体に作用している拘束力の大小などによって異なることが指摘されている。そこで、これらの影響を調べるため、無筋および鉄筋構造を模擬した大型供試体を作製して自然暴露し、適当な材令にコアを採取し、コアの膨張量を測定した。今回は、コアの膨張量と供試体の劣化の進行状況との相関性を調べ、コアの膨張量から構造物の劣化の進行を予測する方法について検討した結果について報告する。なお、本試験では反応性骨材として火山岩系と堆積岩系それぞれについて実施しているが、反応の速い火山岩系に限って検討したものである。
まとめ
大型供試体から採取したコアの膨張量と大型供試体の劣化進行との相関性について検討した結果コアの膨張特性と、構造物の劣化予測を行う方法について、以下の知見が得られた。1)コアの解放膨張量と残存膨張量との間には正の相関があり、残存膨張量のみの測定で構造物の劣化予測が可能である。2)コアの膨張量に対するコア採取後の供試体のひずみの割合は構造によって大きく異なり、とくに鉄筋構造の内部では非常に小さくなる。この比を鉄筋比、構造物の大きさなどを考慮して補正すれば、高い精度で構造物の劣化予測ができる。今回は、火山岩系骨材を使用した場合の結果に限って報告するが、今後は、現在暴露試験中である堆積岩系骨材を使用した大型供試体により、岩種の違いにも着目しながら、コアの膨張特性とその結果を利用した劣化予測法について検討していきたいと考えている。
PDFファイル名 012-01-1139.pdf


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