種別 | 論文 |
主題 | コンクリート部材中における細孔溶液の移動によるアルカリの濃度変化 |
副題 | |
筆頭著者 | 河合研至(東京大学大学院) |
連名者1 | 小林一輔(東京大学生産技術研究所) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 12 |
号 | 1 |
先頭ページ | 821 |
末尾ページ | 824 |
年度 | 1990 |
要旨 | はしがき 建物の基礎、橋脚、擁壁などのように、連続している躯体のなかで大気に直接接している部分と土壌に接している部分が存在する構造物では、これらの部分間の湿度差によって土壌中の水分が吸い上げられ、コンクリート内部を通じて強制的な細孔溶液の移動が起る。このような細孔溶液の移動は土壌に接していない部材中でも生ずる可能性がある。例えば、橋梁の路面から浸透した雨水が少しずつ床版に供給される場合である。本文は、アルカリシリカ反応によるコンクリートの膨張が、このような細孔溶液のマクロなスケールの移動によっても生ずることをシミュレーション実験を通じて明らかにしたものである。 おわりに 土木構造物においては、コンクリートが土あるいは水に接しているものが大半であり、自然環境におかれ、乾湿が繰り返されるような状況では、コンクリート内部において強制的な細孔溶液の移動が生じることも少なくないと思われる。すなわち、コンクリート内部にアルカリシリカ反応を生ずるに十分なアルカリが存在しなくとも、コンクリート内部における細孔溶液の移動により、アルカリが移動し、アルカリシリカ反応を生じる程度まで濃縮する可能性のあることが明らかとなった。 |
PDFファイル名 | 012-01-1141.pdf |