種別 | 論文 |
主題 | 水和熱による温度上昇の推定に関する基礎的研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 田中敏嗣(日本セメント中央研究所) |
連名者1 | 下山善秀(日本セメント中央研究所) |
連名者2 | 富田六郎(日本セメント中央研究所) |
連名者3 | 西岡耕一郎(日本セメント中央研究所) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 12 |
号 | 1 |
先頭ページ | 913 |
末尾ページ | 918 |
年度 | 1990 |
要旨 | はじめに マスコンクリートにおいて温度ひびわれの問題を検討するためには、コンクリートの発熱特性を把握する必要がある。コンクリートの発熱特性は、実際に現場で使用する材料および配合を用いたコンクリートの断熱温度上昇試験を行って確認しているのが現状である。この様な試験によらず、間接的に断熱温度上昇を推定する方法はいくつか提案されている。これらは、断熱温度上昇式の実験定数をセメントの種類及び単位セメント量別に予め求める方法とセメントの水和熱を基に計算する方法とに大別できる。前者については数多くの研究が行われている。一方、後者の方法については幾つかの検討例が報告されているが、さらに検討を行う必要があると考えられる。そこで本研究は、温度依存性を考慮したセメントの水和熱から、コンクリートの断熱温度上昇の実用的な推定法を確立することを目的として実施した。すなわち、発熱レベルの異なるセメントについて環境温度を変化させた場合の水和熱の測定結果から、水和反応の温度依存性を評価し、これを考慮した比較的精度のよいコンクリートの断熱温度上昇の推定方法について検討したものである。 まとめ 本研究は、セメントの水和熱からコンクリートの断熱温度上昇を推定する方法を確立することを目的に、発熱レベルの異なるセメントについて環境温度を変化させた場合の水和熱の測定結果から、水和反応の温度依存性を評価し、これに加え比熱の温度依存性の両者を考慮したコンクリートの断熱温度上昇の推定方法について検討した。今回の検討では、H0およびαとθの関係および比熱と時間および温度の関係が単純に1次関係と仮定して推定を行ったが、推定値と実測値は比較的よく一致した。今後さらに履歴温度の設定方法について検討するとともに、セメントの水和熱および使用材料の比熱のデータを蓄積すること等によって、任意の配合のコンクリートの断熱温度上昇の予測が可能であると考えられる。 |
PDFファイル名 | 012-01-1158.pdf |