種別 論文
主題 マスコンクリートの温度応力発生メカニズムに関する研究
副題
筆頭著者 高辻康(名古屋大学大学院)
連名者1 石川雅美(東急建設技術研究所)
連名者2 田辺忠顕(名古屋大学工学部)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
12
1
先頭ページ 925
末尾ページ 930
年度 1990
要旨 はじめに
マスコンクリートの温度応力発生に影響を及ぼす支配的要因の1つに外部拘束力の作用があげられる。その外部拘束力は、打継面での付着性状やL/H(L=被拘束体面の長さ、H=被拘束体の高さ)等によって影響される事がよく知られている。今枝ら、拘束体と非拘束体間の打継面の拘束条件を変化させた実構造物に近い大型供試体実験を行った。そして応力、ひずみ、変位を独立に同一箇所において実測し、最も精度良いとされるFEM解析を用いてこれら変形挙動に関して、かなりの精度での一致を見ている。しかし、L/Hが比較的小さい場合には同様のバネモデルを新旧コンクリートの打継面に適用しても解析的評価として必要な応力・ひずみ・変位の3量の十分な一致の得られない例が新たに見いだされた。これは、温度応力の発生メカニズムに依然として不明な点のあることを示しており本研究ではこの点の解明を主として行った。検討の結果は、打継面での拘束状態の時問的変化が、やはり応力の大小、分布状態に大きく影響していることを示しており、このような温度応力発生メカニズムの新たな側面について述べることにした。
結論
地盤拘束の影響を除いたL/H=2.5、5.0のマスコンクリート大型供試体実験を行った。水和熱発生に伴う試験体実挙動を観測し、その変形挙動に対応する有限要素解析を試みた。この結果、新旧コンクリートの打継面における鉛直・水平剛性の時間的変化を考慮に入れない限り温度応力の精度よい推定の不可能であることが示された。さらに水平剛性は、鉛直方向の圧力の程度によって変動することも判明した。このような要因を考慮にいれた有限要素解析を行った結果、実大の実験供試体の測定値に対してほぼ一致して解析値を得ることが出来た。しかし、これらの知見を設計レベルで使用可能なように簡易化するにはまだ今後の検討を必要とすると考えている。
PDFファイル名 012-01-1160.pdf


検索結果へ戻る】 【検索画面へ戻る