種別 論文
主題 コンクリート舗装の摩耗に及ぼすタイヤ種別の影響
副題
筆頭著者 藤原忠司(岩手大学工学部)
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キーワード
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先頭ページ 937
末尾ページ 942
年度 1990
要旨 まえがき
スパイクタイヤによって発生する路面の摩耗や粉塵の発生等の弊害が社会的問題となり、スパイクタイヤの使用規制がなされようとしている。現在、全面禁止か例外的使用を認めるかの論議が盛んであるものの、いずれスパイクタイヤの使用割合が急減するのは疑いなく、代替としてのスタッドレスタイヤが広く普及し、さらに走行安全上、タイヤチェーンの使用機会の増大も予想される。スパイクタイヤによる路面の摩耗については、アスファルト舗装を対象に多くの実験が行なわれてきたが、我国ではコンクリート舗装の割合が極端に少ないためか、これを対象にした実験の蓄積はきわめて乏しい。また、タイヤチェーンの影響については、供試体面をチェーンが叩くラベリング試験機を用いた結果が数多く報告されているものの、この方法では実際の状況を的確に再現しているとは言い難く、より現実に即した条件でこの影響を捉える実験が望まれる。さらに、スタッドレスタイヤによる舗装の摩耗を懸念する向きが一部にあり、その可能性はほとんどないと思われるが、実験的に確認しておく必要がある。本研究では、スパイクタイヤ、スタッドレスタイヤおよびタイヤ金属チェーンの3種を対象とし、いずれもスパイクラベリング試験機を用いて、コンクリート舗装の摩耗性状を捉え、比較・検討した。また、タイヤ種別とともに、摩耗の内的要因として、コンクリートに用いる粗骨材の影響についても検討しており、さらに現在注目されている転圧コンクリート舗装を想定した供試体も付け加えた。
あとがき
タイヤ種別によるコンクリート舗装の摩耗性状の相違を明らかにすることを主たる目的とした実験を行なった。得られた結果より、本実験の範囲内では、次のような点を指摘できる。(1)タイヤチェーンによる摩耗作用はスパイクタイヤより強い傾向にあり、今後問題となる恐れがある。(2)スタッドレスタイヤの摩耗作用はほとんどなく、この観点からは、スパイクタイヤの代替として、スタッドレスタイヤの使用は非常に望ましい。ただし、走行によるスタッドレスタイヤ自体の摩滅が大きいようであり、この点に注意を要する。(3)コンクリートの耐摩耗性には、使用粗骨材の品質が大きく関わる。また、転圧コンクリートの耐摩耗性に関しては、解明を要する点が残されている。
PDFファイル名 012-01-1162.pdf


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