種別 論文
主題 超音波締め固めにおける砂の粒径の効果
副題
筆頭著者 内崎巌(竹中工務店技術研究所)
連名者1  
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 989
末尾ページ 992
年度 1990
要旨 まえがき
流動性を全く示さない低水セメント比のモルタルが超音波振動を受けると、瞬時に流動化して締め固まり緻密な層を形成する。既報ではこの緻密層は極めて高い圧縮強度を早期に発現することを報告した(養生期間8時間で270kg/cm2、28日で1300kg/cm2)。こうした特性を有する超音波締め固め法の応用分野を模索する上で、いかに速く、厚い緻密層が得られるかは大きなポイントである。この立場から緻密層形成における砂の役割を理解することが極めて重要と考え、砂の粒径が緻密層厚に及ぼす影響を調べた。その結果、超音波振動体に対する直径約1mmの砂の衝撃反発性はこれより大きい砂や小さい砂に比べ際立って強いことを探りあて、この性質を効果的に活用すれば短時間に厚い緻密層を形成できることを見い出した。以下にその概要を述べる。
まとめ
砂の跳躍試験とモルタルの締め固め実験を行って、砂の粒径が緻密層厚に及ぼす影響を調べたところ、次に挙げる諸点が明らかになった。1)超音波振動体に対する砂の衝撃反発性は粒径により異なり、粒径が大き過ぎても小さ過ぎても衝撃反発性は弱い。最適跳躍粒径は1mm程度である。2)モルタルの超音波振動締め固めにおいて、最適跳躍粒径の砂を用いれば短時間に厚い緻密層が得られる。3)砂の粒径の違いによる緻密層厚の差は加振時問が短いほど大きい。これらの知見は、超音波締め固め法の応用分野を模索するにあたり、厚い緻密層を形成する手法の一つとして有効に活用できると考えている。また、砂の特性を利用して得られる緻密層が厚さだけでなく質の点でも優れているかどうか、今後検討を進める予定である。さらに、締め固めプロセスにおけるセメントペーストの作用についても未解明であり、今後の課題として残されている。
PDFファイル名 012-01-1171.pdf


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