種別 論文
主題 CFRCロッドの引張強度試験方法
副題
筆頭著者 古川茂(群馬工業高等専門学校)
連名者1 辻幸和(群馬大学工学部)
連名者2 大谷杉郎(群馬大学工学部)
連名者3 小島昭(群馬工業高等専門学校)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 1009
末尾ページ 1014
年度 1990
要旨 まえがき
モルタルやコンクリートの補強材として連続炭素繊維を用いる場合には、作業性や強度の観点から、連続炭素繊維に合成樹脂を含浸させて成形したものを利用する場合が多い。筆者らは、合成樹脂の代わりに、セメントペーストを含浸させて棒状に成形したCFRCロッドをはりの補強材に用い、はりの曲げ性状やせん断性状への補強効果について報告してきた。このような補強効果の定量化においては、CFRCロッドの引張性状を十分に把握した検討が必要になるものの、CFRCロッド自体の引張性状については、その試験が困難なため、まだ検討するに至らなかった。このためには、どのようなロッドの形状寸法および定着方法を用いて引張強度試験を行うのが適切かを検討することが必要と考えられる。本研究では、棒状に造ったCFRCロッドに純引張力を作用させて試験するに適切なロッドの形状寸法および定着方法の選定、ならびに、ロッドのひびわれ発生荷重、切断荷重およびひずみなどについて実験した結果を報告する。さらに、CFRCロッドの作製に用いるセメントの種類の影響についても検討する。
結論
連続炭素繊維にセメントの種類を変えたセメントペーストを含浸させて棒状に造ったCFRCロッドについて、引張強度試験を行う場合の供試体の形状や定着方法、ならびに切断荷重やひずみ性状などについて検討した。本研究により、次のことがいえると思われる。1)CFRCロッドの作製にグラウトセメントを用いると、普通セメントを用いた場合に比べてロッドの作製が容易で、繊維の含有率やロッドの切断荷重を高くすることが可能である。2)グラウトセメントを用いると、CFRCロッドのひびわれ発生時の引張応力度はロッドの総断面積が小さいため普通セメントを用いた場合より大きくなる。3)セメントの種類がひびわれ発生時の引張応力度に及ぼす影響は、ピッチ系繊維の場合より繊維の直径の細いPAN系繊維を用いた場合が大きい。4)CFRCロッドの応力-ひずみ曲線は2直線で近似され、ロッドは繊維自体の最終ひずみより一般に小さいひずみで破壊した。5)CFRCロッドにエポキシ樹脂と金具で定着部を設ける方法は、引張強度試験として有用な方法の一つである。
PDFファイル名 012-01-1175.pdf


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