種別 | 論文 |
主題 | CFRPストランドを用いた海洋プレキャスト構造物の接合方法に関する研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 出光隆(九州工業大学) |
連名者1 | 原田哲夫(長崎大学) |
連名者2 | 藤田源(九州工業大学大学院) |
連名者3 | 渡辺明(九州工業大学) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 12 |
号 | 1 |
先頭ページ | 1159 |
末尾ページ | 1164 |
年度 | 1990 |
要旨 | まえがき 陸上工事に比べて気象作用の影響を大きく受ける海洋構造物の工事は、短時間に安全かつ迅速に進められなければならず、短期決戦型のプレキャストブロック工法が用いられて初めている。しかしながら、中小の港で保有しているクレーンの能力は限られており、小割りしたブロックを海中で接合する技術が開発されれば、手持ちの100〜200tfクラスのクレーンを用いて手軽な施工が可能となり、トータル的な工費軽減を図ることができる。さらに、その工法を長大海洋構造物にも適用できる可能性がある。海洋構造物を海中で組み立てるには、耐力はもちろん耐久的な接合方法が開発されなければならない。そこで、筆者らはCFRPストランドを静的破砕剤で定着してプレキャストブロックを接合する耐力・耐久接合法を考案し、定着方法に関する基礎実験、モデル供試体による接合部のせん断試験等を実施した。 まとめ 本研究で得られた結果は以下の通りである。(1)静的破砕剤の水圧的に作用する高い膨張圧を利用して、CFRPストランドをソフトタッチで確実に定着することができる。(2)CFRPのせん断強度は引張強度に比べて著しく小さいため、肋鉄筋・折曲げ鉄筋的なせん断補強を期待することはできない。しかしながら、その高い引張強度を利用して、高力ボルト的に用いて、せん断面に軸力を与えれば、摩擦によりせん断耐力を増すことができる。硬質ゴムとコンクリートブロックとの摩擦係数は約0.5である。(4)せん断面近傍(目地部)に、部分的にアンボンド空間を設けることにより破壊時までのせん断ずれ量を増大させることができる。(3)海洋プレキャスト構造物を造る際、接合部の目地材に硬質ゴム、ブロック間をつなぐジョイント材にCFRPストランドをそれぞれ使用し、静的破砕剤でストランドを定着すれば、耐力および耐久性ともに備えた接合方法が実用化できる。現在、軸力の経時変化、海水中での反応した静的破砕剤の安定性、接合部の耐疲労性等を検討中である。 |
PDFファイル名 | 012-01-1202.pdf |