種別 | 論文 |
主題 | セメント系複合材料設計への破壊力学の応用 |
副題 | |
筆頭著者 | 三橋博三(東北大学) |
連名者1 | |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 12 |
号 | 1 |
先頭ページ | 1175 |
末尾ページ | 1180 |
年度 | 1990 |
要旨 | はじめに セメント硬化体の脆さや圧縮強度に比べて極立って小さな引張強度の改善のために、無機系及び有機系の各種繊維を用いて強度及び靱性の向上が図られている。とりわけ、これまで広く用いられてきたアスベスト繊維の使用が規制されるようになってきた事と、種々の新しい合成繊維の開発等が相侯って、近年は新素材を用いたセメント系複合材料の研究が数多くなされている。これらの研究の結果、繊維補強コンクリートの強度増大に関与する因子についてはある程度わかってきたが、破壊力学に基づいた繊維強化複合機構の考察など理論的背景となるべき研究成果は乏しく、繊維とマトリックスの特性が、個々の応用に対して最適な特性を材料に付与する設計方法論を確立する段階には必ずしも至っていない。本報では、セメント系複合材料の高強度化・高靱性化機構について考察すると共に、破壊プロセスゾーンの力学的特性即ち引張軟化特性が全体の力学的挙動に及ぼす影響を明かにする。更に幾つかのセメント系複合材料の引張軟化特性を実験により求め、複合材料の設計指標について考察を加える。 おわりに 複合村料としての特性を支配する要因は数多く、しかもそれらが複雑に絡合って作用する。このような材料の設計方法を確立するためには、単に試行錯誤的に実験を繰り返すのではなく、ここで示したような引張軟化特性の評価を中心として、材料素材の開発・改良へのフィードバックとシミュレーションによる部材としての特性の検討とを行う様な材料設計システムの開発が、必要である。 |
PDFファイル名 | 012-01-1205.pdf |