種別 | 論文 |
主題 | 鉄道防音壁に用いるビニロン繊維補強コンクリートの強度特性 |
副題 | |
筆頭著者 | 斎藤啓一(鉄道総合技術研究所) |
連名者1 | 富本征夫(鉄道総合技術研究所) |
連名者2 | 松本信之(鉄道総合技術研究所) |
連名者3 | 近藤義春(小沢コンクリート工業) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 12 |
号 | 1 |
先頭ページ | 1209 |
末尾ページ | 1214 |
年度 | 1990 |
要旨 | まえがき 駅付近や住宅密集地などに建設される鉄道高架橋等には、騒音低減のために鉄筋コンクリート造の高欄等の防音壁が取付けられている。この防音壁の軽量化や耐久性の向上を目的として、これまでに各種の繊維補強コンクリートを用いたプレキャストパネル構造の防音壁の実験的研究を行い、その力学的特性について報告を行ってきた。また、これらの中からビニロン繊維を用いたプレキャストパネル構造の防音壁に着目し、繊維混入率や基礎取り付け部の厚さや補強方法の違いが、これらの構造とした場合の防音壁の耐力や変形性能に及ぼす影響についても実験を行い、その結果を報告した。これら一連の研究は、実防音壁の模型試験体を用いた載荷試験の結果をもとにしたものであったが、今回、さらにビニロン繊維補強コンクリートの力学的な基礎特性を明らかにすることを目的として、圧縮・曲げ・引張強度に関する試験を実施したので、以下にその結果を報告する。 まとめ ビニロン繊維補強コンクリートの力学的な基礎特性に関する試験の結果、これを鉄道防音壁に用いるための基礎データとして、本試験から明らかになった主なことがらを以下に述べる。(1)圧縮強度についてa材令については、1週程度まで圧縮強度の増大が著しいが、その後の伸びは緩やかである。b配合については、Vfが1%の時に圧縮強度が最大値を示し、以下、Vfが増大するに従って圧縮強度は逆に低下する。c試験体の形状については、Vfが2〜3%では円柱試験体による強度は立方体試験体による強度の0.9倍程度となる。(2)曲げ強度についてa材令については、明確な傾向が認められない。b厚さについては、Vfの値により傾向が異なる。c載荷方法によって曲げ強度が異なる。(3)引張強度についてaVfが1、2%の場合におけるビニロン繊維の補強効果は、W/Cの値によって傾向が異なる。また各W/CともVfが3%では、Vfが0%と同程度の値となる。bW/Cが40%の場合で、Vfが1、2%の時に引張強度の増大が顕著となる。 |
PDFファイル名 | 012-01-1211.pdf |