種別 | 論文 |
主題 | 合成構造(鋼管RC柱)における各構成要素ごとの“分担力抽出法”の提案 |
副題 | |
筆頭著者 | 佐藤孝典(清水建設) |
連名者1 | 斉藤豊(清水建設) |
連名者2 | 鈴木計夫(大阪大学) |
連名者3 | 遠藤博(日本コンクリート工業) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 12 |
号 | 2 |
先頭ページ | 41 |
末尾ページ | 46 |
年度 | 1990 |
要旨 | はじめに 充填鋼管コンクリート構造は主として柱部材に用いられ、高い耐力と十分な靱性を有していることが実験的に確認されている。その耐力は現行のSRC規準による終局耐力である一般化累加強度(コンクリート:0.85CσB、鋼管:SσY)の約2〜3倍あるものもある。さらに、材料強度の最大値であるコンクリートの圧縮強度(CσB)と鋼管の破断強度(SσT)を用いた一般化累加強度でさえも説明がつかないことがある。その原因は、一般にコンクリートのコンファインド効果や曲げ圧縮部の支圧効果等と言われている。これまで、高い曲げ耐力と十分な曲げ靱性をシミュレートするためのコンクリートの応力−歪関係は、一般に中心圧縮実験で得られる応力−歪関係を修正したものが使用される。しかしながら、その修正には物理的根拠がないものが多く、その手法は一般性に欠ける。そこで、本論文においては合成構造(充填鋼管コンクリート構造)におけるコンクリートの挙動を明解にするために、その分担力を抽出する解析手法を提案する。鋼管の局部座屈解析や鉄筋の圧縮実験を経て、鋼材の材料モデルを慎重に検討し、鋼材の分担力を弾塑性解析で求め、全耐力から鋼材の分担量を差し引いてコンクリートの分担力を抽出する方法(“分担力抽出法”)を提案する。そして、この“分担力抽出法”は、H鋼を含むSRC構造や一般のRC構造にも適用可能である。 まとめ 鉄筋の圧縮実験と鋼管の局部座屈解析を行って、それぞれの材料特性をモデル化して、それぞれ個別にファイバーモデルによる弾塑性解析を行い、鋼管の分担量(NS、QS)、鉄筋の分担量(NR、QR)を求めた。そして、実験値からそれらを差し引くことによって、コンクリートの分担量(NC、QC)を抽出する“分担力抽出法”を提案した。今後、コンクリートの軸力及びせん断力の分担量から、コンファインド効果や支圧効果を受けたコンクリートの応力−歪関係を逆算し、合成構造(鋼管RC柱)におけるコンクリートの挙動を明確にする予定である。 |
PDFファイル名 | 012-01-2005.pdf |