種別 論文
主題 高強度コンクリートを用いた合成短柱の中心圧縮性状
副題
筆頭著者 田中清(フジタ工業)
連名者1 狩野芳一(明治大学)
連名者2 寺岡勝(フジタ工業)
連名者3 佐々木聡(フジタ工業)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 83
末尾ページ 88
年度 1990
要旨 はじめに
近年、我が国の合成構造に関する研究の中に、特に、短柱を対象として、圧縮強度(σB)が300kg/cm2以上の高強度コンクリートを用いる例が見られる。従来の合成構造では、日本建築学会のSRC規準に規定されるように、設計基準強度Fcが240kg/cm2以下のコンクリートが使用されてきており、高強度コンクリートの利用に際しては、幾つかの問題(例えば、コンクリートと鋼材の累加強度を保証する条件等)を解決する必要がある。一方、上記の既往の研究例に於ては、個々の合成短柱(例えば、SRC造や充てん型鋼管コンクリート造など)に関する検討が為されており、相互の性能比較は行われていない。また、試験体数が多くなるため、比較的小型の試験体を用いて実験が行われている。本研究は、より高強度(σB=450〜800kg/cm2)のコンクリートの合成短柱への適用性を検討するため、3種の断面構成から成り、外径が約30cmの中型試験体を用いて中心圧縮験を行い、夫々の強度と靭性に関する資料を得ると共に、コンクリート強度が個々の合成短柱の圧縮性状に及ぼす影響について比較・検討を行った。
むすび
高強度コンクリートを用いた合成短柱の中心圧縮実験結果をまとめると、以下のようになる。(1)合成短柱の破壊モードは、大きく3種類(コーン状破壊、斜め滑り破壊およびその複合破壊)に分類できると共に、荷重−歪関係(圧縮靱性)と強い相関性があることが明かとなった。(2)σBが約500kg/cm2程度の高強度コンクリートを用いた合成短柱は、その断面構成が違っても、適切な横補強を施せば、良好な(破壊モードがAとなる)圧縮靱性が得られることが判った。(3)σBが800kg/cm2を超える高強度コンクリートを用いた合成短柱は、本実験の範囲内では、良好な圧縮靱性を得ることが出来なかった。(4)拘束コンクリートの応力−歪関係を媒介にすれば、種々の合成短柱の中心圧縮性能を統一的に把握出来る目途を得た。
PDFファイル名 012-01-2012.pdf


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