種別 | 論文 |
主題 | RC単純ばりの曲げ・せん断破壊の寸法効果についての検討 |
副題 | |
筆頭著者 | 近藤吾郎(京都大学) |
連名者1 | 藤井栄(京都大学) |
連名者2 | 森田司郎(京都大学) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 12 |
号 | 2 |
先頭ページ | 185 |
末尾ページ | 190 |
年度 | 1990 |
要旨 | 序 鉄筋コンクリート部材の挙動は寸法の影響を受けて変化することが古くから指摘されている。近年、BazantやHillerbrgの破壊力学からのアプローチによって、この現象を理論的に説明できることが示された。しかし、材料特性から複合応力下にある実際のRC部材での寸法依存性を定量的に評価できる段階には到達していない。本稿で取り扱うせん断破壊に関しても、ひびわれ面での骨材の噛み合い作用やひびわれ直交方向の応力伝達特性(引張軟化特性)、ダボせん断伝達等の種々の抵抗機構が寸法との関係からどのように全体の挙動に影響を与えるかについてはほとんど明かにはなっていない。本稿は、著者等が以前に行った寸法を変数とした単純ばりの実験の概要を示し、近年の破壊力学によるアプローチと対比して再検討を行ったものである。さらに本実験供試体に対して有限要素法を用いてひびわれ面での応力伝達特性をパラメーターとした解析を行い、寸法効果を引き起こしている要因を考察する。 まとめ ・本実験より、はりの曲げ性状に対する寸法効果は、ひび割れ強度時にわずかに認められるが、強度、変形、ひび割れ本数などにはほとんど表れない。・はりのせん断強度は、はり寸法に比例させたシリンダーによるコンクリートの割裂強度で評価すれば寸法効果は大いに低減できる。・本解析の範囲では、せん断強度の寸法効果はせん断ひび割れの発生、進展過程でのコンクリートの引張応力伝達性状が主要因であり、破壊エネルギーGfから評価することができることがわかった。・骨材の最大寸法を5mm以下としたコンクリートは、通常の物性とは異なるため、既往の寸法効果の評価式を適用する場合には注意を要する。 |
PDFファイル名 | 012-01-2029.pdf |