種別 | 論文 |
主題 | 円形多方向X形配筋柱におけるX形主筋比が耐カおよび靱性におよぼす影響 |
副題 | |
筆頭著者 | 若山毅(大阪工業大学) |
連名者1 | 村上利憲(長谷工コーポレーション) |
連名者2 | 益尾潔(日本建築総合試験所) |
連名者3 | 南宏一(大阪工業大学) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 12 |
号 | 2 |
先頭ページ | 381 |
末尾ページ | 386 |
年度 | 1990 |
要旨 | はじめに 一方向X形配筋を用いた矩形断面の既往の研究では、柱材において全主筋量に対するX形主筋量の比率が増加するに従い、破壊モードはせん断破壊系から曲げ破壊系に移行し、かつせん断耐力およびエネルギー消費能力が増加することが報告されている。一方、高圧縮力に対して優れた性能を持つ円形スパイラル筋を施した円形断面柱に多方向X形主筋を配した円形多方向X形配筋柱において、多方向X形主筋のせん断力に対する効果を検討した実験が既に行われているが、全主筋比および外スパイラル補強筋比が少なくX形配筋柱の大変形時の特徴を示す以前にRC部分が耐力低下を生じ、X形配筋を用いた効果か明確に示されていない。そこで本論は、これらのことを踏まえ全主筋比およびスパイラル補強筋比を比較的多めに配し、実験変数であるX形主筋量が円形断面柱の耐力および靭性に対しておよぼす彰響を定量的に把握し検討を行うものである。 結論 円形多方向X形配筋柱において、X形主筋比βを増加させることによって次のような結論を得た。(1)円形平行配筋柱においてはせん断付着割裂破壊などのせん断破壊系を示す場合でも、主筋を2/3程度X形配筋にすることにより、曲げ破壊系に移行することが出来る。(2)βの値が大きくなるに伴い最大耐力は増加し、βが2/3以上であればその耐力は理論終局曲げ耐力とほぼ一致する。(3)変形性能はβの値の増加によって向上し、β=1では大変形時R=0.1rad.においても耐力の低下がほとんど見られない。(4)各試験体のエネルギー消費能力および累積エネルギー消費能カはβの増加に伴い上昇し、β=2/3と1の試験体はほぼ同等な性能を示し、円形多方向X形配筋柱において主筋量の約2/3をX形配筋とすれば優れた耐震性能が得られる。 |
PDFファイル名 | 012-01-2063.pdf |