種別 論文
主題 はり端部におけるフック付重ね継手の効果
副題
筆頭著者 塚越英夫(清水建設)
連名者1 諸井陽児(清水建設)
連名者2 斉藤豊(清水建設)
連名者3 芳村学(東京都立大学)
連名者4  
連名者5  
キーワード
12
2
先頭ページ 515
末尾ページ 520
年度 1990
要旨 はじめに
現行の「鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説」(日本建築学会、以降RC規準と呼ぶ)では、「重ね継手は、部材応力ならびに鉄筋応力の小さい箇所に設けることを原則とする」および「直径が28mm以上の丸鋼またはD29以上の異形鉄筋においては、通常の場合は重ね継手を用いないものとする」と規定されている。しかし、はり端部で太径鉄筋の重ね継手が可能となれば施工や工業化生産等において種々のメリットが考えられる。本報告ははり危険断面におけるはり主筋の重ね継手の実用化のための基礎的資料の蓄積を目的として行った実験の結果について述べるものである。
まとめ
14種類の実験変数を持つ8体の1/2模型試験体の静的繰り返し加力実験を行い以下の結果を得た。(1)太径鉄筋(D19・SD35、実大ではD38相当)を用いた引張鉄筋比Pt≒1%の試験体はフック付の場合、重ね継手長さが20dあれば安定した履歴性状を示し、更に太径(D22、実大ではD41相当)でもフック付ならば0.6%の横補強筋量で安定した挙動を示す。(2)横補強筋の効果は0.6%と0.3%の間には有意な差があったが、0.6%と0.9%の差は殆どなかった。(3)90°フック付は180°フック付よりも最大耐力がやや大きく安定した履歴性状を示した。この理由として添え筋端部の支圧力の分散およびはり端部の圧縮側のコンクリートとの釣合いが挙げられる。(4)添え筋が90°フックを有する場合は、はり主筋端部にフックがなくとも添え筋のフック部でストラット機構を形成し、R=3%まではフックがあるものと同様の安定した履歴性状を示した。(5)有効継手長さが15dで一本おきに5dづつずらした試験体で90°フック付の場合は安定した挙動を示した。このことは15dの重ね継手でも安定した履歴性状が得られる可能性を含んでいると考えられ、今後の課題としたい。(6)2段配筋の重ね継手は主筋径が細く、一列にならぶ鉄筋比が約0.7%であったため極めて安定した履歴性状を示した。
PDFファイル名 012-01-2086.pdf


検索結果へ戻る】 【検索画面へ戻る