種別 論文
主題 鉄筋コンクリート造連層耐震壁における中間梁の効果に関する解析的検討
副題
筆頭著者 鈴木紀雄(鹿島建設)
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キーワード
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先頭ページ 587
末尾ページ 590
年度 1990
要旨 はじめに
鉄筋コンクリート造連層耐震壁の中間梁は、オープンフレームの梁と同様の断面形状を持つように設計されるのが通常である。一方、建築学会の終局強度型耐震設計指針(案)では、連層耐震壁中の力の流れ方として、上層から下層へ直接力が伝わる機構と、中間梁の主筋の引っ張り力を介して下層ヘ力が伝わる機構の2つが考えられている。また、狩野らは、高層壁式構造を対象に、中間梁の梁型、及び、梁主筋の有無をパラメータとした実験を行い、中間梁を取り除くことにより耐力は低下するが、梁主筋に相当する水平せん断補強筋を増すことにより、梁のあるものと同等の耐力が得られることを報告している。これらの考え方は、中間梁の主筋に何らかの機能を期待しているとみなすことができる。そこで、本研究では、連層耐震壁の梁型と梁主筋の有無を主なパラメータとしたFEM解析を行い、中間梁の機能を考察すると共に、梁型、或いは梁主筋を取り除くことの是非について検討した。
まとめ
梁型や梁主筋の有無、加力形式などをパラメータとした連層耐震壁の解析を行った。その結果をまとめると次のようになる。(1)梁型の有無は、最大耐力には無関係であるが、梁主筋が無い場合には、最大耐力は低下する。これは、梁主筋の拘束が無くなると、コンクリートの引っ張り主歪が大きくなリ、圧縮強度が低下してしまうためと考えられる。(2)加力形式は、最大耐力に影響する。押し引き型加力の場合の方が、片押し型加力の場合よリも、梁主筋の有無による耐力の差は大きくなる。(3)ひび割れたコンクリートの圧縮強度の低下や、実際の構造物中での耐震壁に対する水平力の加わり方については、不明な点が残っているが、今回の解析からは、梁の主筋のみを残しておけば、梁型は取り除いても良いように思われる。
PDFファイル名 012-01-2098.pdf


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