種別 | 論文 |
主題 | 周辺固定長方形版の終局強度解析と実験 |
副題 | |
筆頭著者 | 坂尻公也(竹中工務店) |
連名者1 | 日野正煕(東京エンタープライズ) |
連名者2 | 土橋由造(北海道大学) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 12 |
号 | 2 |
先頭ページ | 597 |
末尾ページ | 602 |
年度 | 1990 |
要旨 | はじめに 破断線理論によるJohansen法の出現以来半世紀余り、実験と解析的な数多くの研究が積み重ねられてきたが、周辺を拘束した試験体の実験による評価はまちまちであった。1955年Ocklestonは、実在建物床スラブの破壊実験により、終局荷重が解析値より可成り高い結果を得た。この原因が周辺を剛固に拘束することによって面内に圧縮膜作用を生ずることにあると推測した。この先駆的な見解により、実験と解析との差違が、曲げのみを考慮したJohansenの仮定にあることが認識されてきた。それ以来、膜力を導入する試みがChristiansen、Schlaichらによってなされているが、これらの解法には不明確な点も多い。1964年Parkが、剛塑性帯版法によって曲げと軸力の釣合式を立て、実験により検証しているが、終局時の中央点変形と試験装置に問題があり、解と実験値の適合性を言及するところまでには至っていない。著者らは、周辺固定RC床版の簡便な終局強度解析法として、面内圧縮膜作用を導入したPark理論に対して、式中の終局時版中央点変形に弾塑性解から求めた値を適用し、圧縮応力塊形状係数に日本建築学会RC規準の諸数値を用いる修正Park法を先に提案した。その中で本解析法は周辺固定版に対して極めて高い適応性を示すことを実験により検証し、弾塑性解にもほとんど一致することを報告したが、実験で扱った試験体は正方形版に限られていた。本報告は、辺長比を変えた長方形版シリーズの試験体についての既往の実験結果を用いて、修正Prak法の周辺固定長方形版に対する適合性を検討したものである。 まとめ 周辺固定長方形版の終局たわみの実験値は、弾塑性解にほぼ近似しており、この弾塑性解による終局たわみと、日本建築学会RC計算規準のコンクリート圧縮応力塊形状係数を適用した著者らの修正Park値は、周辺固定の長方形版に対する終局強度解析法として、簡便かつ実用的にも高い精度を有するものであることを検証した。 |
PDFファイル名 | 012-01-2100.pdf |