種別 論文
主題 鉄筋コンクリート内部梁・柱接合部のせん断耐力の検討
副題
筆頭著者 上村智彦(芝浦工業大学)
連名者1 柏崎隆志(千葉大学大学院)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
12
2
先頭ページ 675
末尾ページ 680
年度 1990
要旨 目的
本研究の目的は、内部接合部の終局耐力時の接合部応力伝達機構について、既往実験データにおける接合部終局耐力に関する特徴を抽出し、検討資料を得ることである。そこで、既往の提案せん断抵抗機構から考えて、内部接合部せん断耐力に影響すると思われる以下に示す主たる因子と、接合部の耐力(破壊モード)及び変形性状との関連について検討した。(1)接合部へのせん断入力量(2)接合部域の梁主筋の付着性状(3)最大耐力以前の繰り返し数(最大耐力以降の繰り返しも影響すると思われるが、比較方法が難しく省略)(4)柱軸力(5)接合部補強筋量(6)コンクリート強度(7)接合部の形状寸法(8)上記因子間の比較検討に際して、最大耐力時の耐力と変形曲線からの抽出点の採り方
結論
以下に、前述の検討より得られた最大耐力時の耐力と変形に関する特徴を列挙する。5.1耐力関係(1)梁主筋量(正確には、tτpy/Fcの値)によって、破壊モードが分類でき、多くなるとJ型の破壊モードとなる。(2)B型、B・J型では、梁理論曲げ降伏耐力以上で最大耐力となる場合が多いが、J型は曲げ降伏以下の荷重で最大耐力に至る。(3)理論梁曲げ降伏時の接合部せん断入力量(eτpy/Fc)が同程度の場合に、J型とB・J型の破壊モードが存在し、最大耐力時の接合部せん断入力量(eτpu/Fc)がB・J型の方がJ型より大きくなる。(4)B型を除く大部分の試験体は、最大耐力以前の繰り返しで、接合部斜めひび割れ発生程度の荷重を3〜4回程度経験している。従って、接合部耐力は繰り返しによる剛性劣化を伴う耐力低下の影響を受けていない。(5)最大耐力時の層間変位の2倍の時の耐力低下は、B・J型、J型の順に大きくなり、最大2割程度の低下を示す。5.2変形関係(1)tτpy/Fcが、0.5の値までは、その値の増加に伴い、Rp/Rpmaxは増加する傾向にある。Eτpu/Fc≒0.4の値までは、Rp/Rpmaxは徐々に増加するが、それ以降は増加しない。(2)tτpy/Fcが増加するに従って、最大耐力時の接合部変形角γpmaxは増加する。一方、eτpu/Fcは、eτpu/Fc位=0.4程度でγpmaxが大きい部分、小さい部分に分散し、γpmaxの値が大きい部分は、tτpy/Fcが大きい場合に対応する。(3)最大耐力時の接合部変形角γpmaxは、pPwの増加に伴って、γpmaxが小さく抑制されない。(4)B型、B・J型、J型の試験体の層間変位曲線において、降伏現象開始点の層間部材角(Rpmax)は、2.0×10-2rad≦Rpmax≦2.5×10-2rad程度である。
PDFファイル名 012-01-2113.pdf


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